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カテゴリ:行政
熊本県知事である蒲島知事の講演を聞いた。
感じたところは、熊本も攻めの行政を追求しているということである。これまでのような、管理行政(規制や指導を中心とした行政)ではなく、いかに住民の幸福度を最大化するかということに重点を置く。 「皿を割ることを恐れるな」との知事のメッセージはそれを象徴している。皿をたくさん割るのは、皿をたくさん洗っている者であるということだ。これまでの石橋を叩いて渡らないイメージとは真逆である。 幸福度の最大化の指標として次の関数を挙げる 県民の幸福最大化(Y)=f{経済(E)、プライド(P)、安全(S)、希望(H)、(K)(くまモン?)} 現在熊本では、K(くまモン)が幸福最大化に大きく貢献しているという。くまモンは著作権を県が所有しており、くまモンの使用は無料とされている(楽市楽座)。そのことで、くまモンがさまざまなところに登場する可能性を高め、くまモン=熊本と県のイメージアップや経済効果につながっている。くまモンはポッキーのパッケージにもなったとのこと。 くまモンの活躍は商業分野に留まらない。くまモンの認知の高まりにより、熊本県民のプライド(愛県心)が上昇。また、くまモンの愛くるしさに着目して福祉分野での活用も広がりつつあるという。 このことから、行政が何を学べるかというと。くまモンのように、県民の幸福最大化につながる指標を行政が今後生み出していけるかどうかで、地域のありようが大きく変わるということである。規制や指導に頼る守りの行政ではなくて、価値を生み出す攻めの行政に転じることが求められる。 武雄市の蔦屋図書館の取組はその分かりやすい例であると言える。確かに蔦屋図書館は急進的であり、その政策により不都合が生じている部分も少なくない。しかし、攻めの政策と同時に、生じる不都合(弱者)にも意識を向け、それをフォローすることができれば、全体の幸福度の増大を達成できる可能性が高まる。 残念ながら、すべての人が納得する政策は困難であり、無効果である場合が多い。 蒲島知事が掲げるのは、「決断の政治」「目標の政治」「対応の政治」である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年05月22日 14時16分05秒
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