米航空宇宙局(NASA)は2日(日本時間3日未明)、ワシントン市内で記者会見し、普通の生物にとって有毒なヒ素を摂取して生命を維持できるバクテリアを発見したと発表した。
これまでの生物の概念を広げる発見で、同様の過酷な環境の中で存在する可能性もある地球外生命の探索にも大きな影響を与えそうだ。 このバクテリアは、水質がアルカリ性で塩分濃度が高く、人間などには極めて有毒なヒ素も多く含まれる米カリフォルニア州東部のモノ湖で発見された。 研究チームは採取したバクテリアを培養したところ、これまで生物の生命活動に不可欠と考えられてきたリンがなくても、ヒ素を取り込んで利用することで生命を維持していることが確認された。 NASAは声明で、新たなバクテリアの発見で「生命の定義を広がった」との認識を示した上で、「太陽系内で生命が存在する兆候を探索する際にも、より広く、より多様に、われわれの知らない形の生命についても考慮しなければならない」と語った。 |