昭和記念公園(2)・22万株のチューリップ
昭和記念公園(2)・22万株のチューリップ先にも記したように立川国営昭和記念公園には22万株のチューリップが咲き乱れている。チューリップと言っても最近の物は我々世代が想像するあのランプシェードのような形の物は少ない。或る者は八重咲だったり多色花弁だったり、フリンジの縁を持ったり、にはとてもチューリップとは思えない形状の物もある。それらが華やかにデザインされた植え方をされているのだからもうオランダまで出かけなくてもう十分楽しめる気がする。またそのネーミングが面白くまず花を見て自分ならどんな名をつけようかと考えた後名板を見てにやりとしたり、自分の命名が良いなどと思ったりしながら楽しむことが出来る。アメリカンドリーム以前黒いチューりップや黒いバラが出来たと言って話題になったことがあったがどれを見てもせいぜい濃い紫色や紺色の物であった。北アルプスの高山にある黒いケシの花と言うのも見に行ったが紺色でしかなかった。上の写真のネグリタ(Negrita)もラテン語系ではnegra, nego, nero が黒を表すので命名の心は“黒いチューリップ”なのだろうがにはむしろ黒味がかった赤にしか見えない。ここまで書いてはたと思いついたのは黒とは「黒味がかった」と言う意味で「あのカラス少し黒味がかっている」は文法的に正しいだろう。「チャーミングビューティー」は頷ける。とにかく、あたり一面、白・黄・赤・黒いチューリップで埋めつくされている。さらにこの鮮やかな花壇を引き立てているのが透けるような木々の若葉である。この色も今に「黒」くなるのだが今はまさに「若葉色」である。このあまりにも黄色に赤の縁取りと細かなフリンジ、名板を撮り忘れたのは不覚である。私が名ずけるとしたら「お転婆娘」と言ったところである。純白ではっきりしたフリンジ縁は新婦のベールを思わせる、やはりこれは「honey moon」であった。「Black Hero」 この位黒味がかってくるとこれはもう「黒」しかないだろう。最後に付け加えておくと随所に鮮やかなブルーのムスカリがチューリップに挟まれている。これが抜群の引き立て役を務めている。華やかな舞台でも引き立て役が必ずいるものである。