『祝勝会殺人事件』〈377〉第10章・取材日誌
畑中は取引先が決まっている。 新規開拓のため、飲み屋などで居合わせた見知らぬ人間を口説いて顧客にするような図太さのない男だから、名刺入れを携帯しないことは納得できた。「それならなぜ、現場に落ちていたんでしょうかね」「さぁ……、俺にはサッパリです」「誰かが、畑中さんを犯人に仕立てようとしたと思うんですがね」「俺は、そんな人から恨みを買うおぼえはないです……。確かに、会社は倒産させたけど、友人知人から借金はしてないですしね」「なるほど。じゃあ、例の名刺入れはどこに置いたんですか?」「そりゃ、店舗のほうです。地震の片付けをしてたら見えなくなってて、どこかに紛れたんだと思っていました。……あの震災で、店の中ぐっちゃぐちゃになりましたからね。ただ、津波に遭った会社の方が大変なんでね、もう、何も言えなかったですよ」 畑中は頭を振った。「そうですか、遅くまでありがとうございました」 宮蔵は、さっと立ち帰り支度をはじめた。「明日明後日には、松谷さんも来ますから」 美雪も、今日の目的は達したので切り上げることにした。「頑張ってね、きっといいことあるんだからっ!」 石川は、テーブルの上を片付けながら畑中を励ましていた。「はい、どうも……」 彼は石川の熱の入った励ましに戸惑いながら、返事をしていた。☆★ 翌日、美雪は午後から千商高へ行った。 学校説明会DVDの撮影を1日で終わらせるため、学校案内や毎年同じ内容の部活、制服、生徒たちの学生生活と将来の夢などは、午前中の早いうちに撮影を終わらせ、慣れないスケート部の撮影に時間をかけ完成させたい、という磯島晴美の希望があったため、事務局のアルバイトも午後から夜中まで、というメールが松谷から来ていた。<つづく>☆人気ブログランキングに参加しています。トップページのバナーをクリックして下さると嬉しいです。ランキング参加中です。励みになります、ポッチをお願いしますミステリー小説 ブログランキングへ人気ブログランキングへにほんブログ村にほんブログ村へも参加しました・・・よろしくお願いします。おかげさまで、20位以内です。みなさまありがとうございます☆連載ミステリー『祝勝会殺人事件』は、無料メルマガ『まぐまぐ!』 でも配信中です。登録はこちらから:『Kazeのミステリ通信』@kaze_uniでツイートしています。更新は適当です・・・ フォロー宜しくお願いいたします。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 今日は、小説の中でちょっと震災に触れてるのですが、イラストは地震雲と言われるもののひとつです。 明石のほうで見えたもの、ということでした。 私はまだ見たことないけど、こちらで大地震が起こったときは、時々新聞に地震雲と思えるものの写真が載ったりしています けっこう見られているわりには、まだ科学的に説明がつかないのですね ま、天気予報で、地震雲が見られたので大地震が来る確率何パーセントがあります、とか言われても混乱が起こるだけですよね・・・ さて、今日も家猫ランに振り回されながらの一日です。 こちらにも雨雲がやってきて、ランたちが家の中にいると、天気が悪くなると野良猫も入り込んできて仔猫たちに近づき一騒ぎしました(^_^;) 私のベッドの下だったら大丈夫と思ったんですけどね・・・ 野良ちゃんにはお引き取り願ったあと、ランをベッド下に戻すためにまた寝たフリをしましたよ。 本人(本猫)は、仔猫のサキとチッチを隠していると思っているので、ベッドの上でランと目が合ってはいけないわけですw 目が合うとまわれ右して待機してしまうので・・・ 布団をかぶって息を整えて爆睡したふりをすると、私の身体の上を歩いて、頭の側で毛繕いしてからベッドの下に入っていきます。 今日の野良ちゃん騒動でまた引っ越すのかなぁ~ ちょっとは落ち着いて欲しい・・・ 先日、花の写真だけ載せたハスカップです。 北国の植物で、自生地は北海道です。 気温の低い地域に適応してるので、冬が開けると、いち早く葉が出てきますハスカップ《果樹苗》「☆」価格:1,296円(税込、送料別)