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花の歳時記 (天南星の魅力&山野草)

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2024.03.08
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カテゴリ:園芸

中日春秋 (書写) 

 
                  青切符切られて悲し春休音符


      昭和1桁生まれの作家、故・半村良さんは自転車に乗るのが好き
     だったという▼子どものころから東京中を乗り回し、高校を出て問
     屋に勤めてからもよく乗ったと書き残す▼少々危ない走り方もした
     ようだ。 「神楽坂のてっぺんで自転車をとめて、下の信号が変り
     そうになるのを見すましてブレーキをかけずに一気に走りおりるん
     です。車の手入れがいいと交差点を突っ切って、こがずに九段高校
     の裏のほうまで登って行けるんですよ」▼のどかなころなら大目に
     見られた乗り方にも、厳しい目が注がれる時代になった。自転車の
     悪質な交通違反に反則金を収めさせる、いわゆる青切符の取り締ま
     りを始めるべく改正法案が閣議決定された。成立すれば公布から2
     年以内に施行されるという▼対象の違反は100を超す。信号無視、
     一時不停止、ながらスマホの運転…。ながらスマホの自転車が歩行
     者を死に至らしめた痛ましい事故もあったし、歩いていて高速自転
     車に肝を冷やすことは珍しくない。この際、マナーが改善され、導
     入後もお巡りさんの出番が少ないのが望ましいと思える▼半村さん
     は自転車愛をつづった文の中で自動車の危なさを憂え、こうも書い
     ている。「人間にはね、不注意に道を歩く権利だってあるんだ」。
     歩行者優先とは即ち、そういうことかも。車であれ自転車であれ、
     運転時に思いだしたい言葉である。





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Last updated  2024.03.08 05:10:45
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