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2024.03.12
カテゴリ：園芸
中日春秋 （書写） まる子ちゃん声優の死に雲雀鳴く  まるちゃんの声、出してみてくれない？。アニメ『ちびまる子ち ゃん』の主人公まる子役の声優ТARAＫO(たらこ）さんは、街で見 知らぬ人からそんなふうに求められることがあった。役を得てから いろんな番組に出たので、顔は世間に知られていた▼ネギの入った ビニール袋をさげたおばさんに「ねっ、ひと声でいいのよｵ 」と迫 られた時はこう応じた。「あたしゃまる子だよ」。おばさんは満面 に笑みを浮かべて「ありがとっ。悪いわねっ、頑張ってねっ」と肩 をたたき、足どり軽やかに去っていったとエッセーに書いている▼ ТARAＫOさんが亡くなった。最近は闘病していたというが、63歳 は若い。心の整理が難しい突然の別れである▼まる子は、６年前に 53歳 で病で逝った原作者の漫画家さくらももこさんの少女時代が モデルとされる。声優のオーディションで選ばれたのはさくらさん の声と似ていたためだったらしい。声優として芽が出ず「主役をや れない声」とも言われた。劣等感も抱いた自分の声が好きになった のはまる子と出会ってからという▼見知らぬ人からはこう話し掛け られたこともある。「さくらさんだよね、あのまる子ちゃんの」。 なぜか原作者と混同されたことに驚き「すみません、違いますよ」 と手を振って去ったという▼声の似た2人が天上で楽しく語り合っ ているなら、いささか救われる。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
2024.03.12 05:49:57
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