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カテゴリ:園芸
中日春秋 (書写) 感動の一番列車桜咲く 宮城の気仙沼港は生鮮カツオの水揚げが27年連続日本一。例年6 月ごろに始まり、気仙沼の人々は夏場に大いに食べる▼東日本大震 災の約3カ月後、初水揚げを取材したことがあった。地元水産業者 の建物も津波で流され、がれきも片付いていなかったが、70㌢沈ん だ魚市場の岸壁を突貫工事でかさ上げしシーズンに間に合わせた▼ 頑張れたのは、カツオのない気仙沼の夏などありえないと人々が思 ったから。季節の風物は被災地では一層、価値を増す▼能登半島の 七尾と穴水を結び、先の地震で被災して一部区間の不通が続いてい た第三セクター・のと鉄道が今日、全線で運行を再開する。約100 本の桜並木が列車に覆いかぶさるように枝を伸ばす「桜のトンネル 」で有名な能登鹿島駅でも列車が発着する。昨日聞いたら、幸いつ ぼみ。運行再開後に見頃を迎えられ、よかった▼のと鉄道によると 、通学の利用が多く、新学期には全線で復旧させたいと工事を進め たという。おかげで例年同様に見られそうな列車と桜と愛でる人々 。現場の奮闘に敬意を表さねばなるまい▼震災後の気仙沼では早朝 の岸壁で、魚市場の人たちと一緒に最初のカツオ船の入港を待った 。もやに煙る海上に姿を現し徐々に近づいてきた時、取材者の立場 ながら胸に迫るものがあった。今朝、つぼみ膨らむ駅のホームに立 ち、列車を待つ人々の胸中を思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.04.06 05:03:03
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