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カテゴリ:園芸
中日春秋 (書写) カカオ豆不作に泣いて花の雨 ミステリー作家のアガサ・クリスティはチョコレートに目がなか ったらしい。子どものころの思い出としてミステリーがかった話が ある。フランス語の勉強が嫌になったクリスティさん、教科書をひ そかに隠してしまった▼家族が家中を捜し回るが、見つからない。 クリスティは知らん顔。そこでお母さんが宣言する。「見つけた人 にはチョコレートをあげる」。教科書を真っ先に発見したのはもち ろん、アガサ少女。「こんなところにあったわ」。だが、教科書隠 しの悪事もバレて「真犯人」はこっぴどく叱られることに。「わた しはまんまと(母親の)わなに落ちたのだった」▼クリスティが聞 けばさぞ顔を曇らせるだろう。チョコレートが世界的に値上がりし ている。日本でも「キットカット」「チョコボール」など、おなじ みの商品の値上げが発表されている▼子どもも大人も泣かせる、「 真犯人」は主原料カカオ豆の高騰。ニューヨーク市場の先物は今年 に入って約2倍に跳ね上がったそうで、消費者には「苦み」の強す ぎる話だ▼世界生産量の約6割を占めるガーナーとコートジボワー ルで天候不順が続いた上、カカオの木を枯らす病気が流行し、収穫 量が大幅に落ち込んだという▼早期の回復は見込めないと聞く。続 きそうな価格高騰に取り乱し、解決策を見つけた人には「チョコレ ートをあげる」とつい宣言したくなる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.04.08 05:00:47
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