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カテゴリ:園芸
中日春秋 (書写) 宅急便置き配になる朧かな ヤマト運輸元会長の故・小倉昌男さんは宅配サービス「宅急便」 の生みの親。「宅急便を始めるうえで何が一番重要か。配達だろう か。ノーである。集荷である」と書き残している▼各家庭からの荷 の集め方が難題で、配達の心配はその次。社内も「家庭からいちい ち集めていたら赤字になる」と宅急便創設に反対が多かったという ▼打開策が地域の酒屋さんへの集荷の取り次ぎ依頼。なじみのある 店なら利用者も気軽に持ち込める。酒屋さんには手数料が入り、荷 を頼むついでに酒などを買う人もいるから喜ばれという▼集荷では なく配達に苦労する時代を故人は想像しただろうか。不在時の再配 達を減らすため、不在でも玄関前などに荷を置く「置き配」サービ スをヤマト運輸が6月から本格的に始める。会員登録すれば玄関前 、車庫、自転車のかごなど場所を指定できるという▼労働時間の規 制による運転手不足の懸念が背景にある。受け取る側も、忙しい単 身だと再配達の時間指定も悩ましく、指定した時間帯に配達を待つ ストレスもある。ネット通販の繁盛で利用が増えた宅配。盗難、紛 失対策という課題はあるが、置き配が気楽という人は多いだろう▼ 小倉さんはこうも書き残した。「当たり前だが、優れたサービスと は客がしてほしいと思うことをすることである」。当然だが、それ は時代とともに変わるのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.04.11 05:04:03
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