あーつーいー!
けど明日から雨模様ですって?
梅雨入りしたんだもんね
こう晴れて暑いと忘れそうよ
雨が続いているだけじゃない
ヨガにもピラティスにも通えていない私は
そう!正しくコロナ太りの危機に瀕しているのです
スタジオはね、レッスン再開してるのよ
ただね
私の職場が職場なんで
ちょっと遠慮してしまうってコト
はぁ
自宅トレーニングもね
やってはいるけど
やっぱり孤独なのはいかんです
・・・・と、毎回の愚痴はおいといて
続きです
またまた短い
↓
↓
↓
「さぁ、アスラン。」
先生は促すように肩に手を置いて、引き離そうとする。
「イザーク。」
けれどアスランさんは目を閉じたままじっと動かない。
「どうした?歩くのが辛いなら、抱いて行くか。」
やれやれ、って小さく息を吐いて先生が言うと
「見える。」
って、ぽつりと呟くアスランさん。
「何だろう、んーーー木かな?これは。」
どういうこと?
アスランさんは目を閉じたままなのに。
「移動してる、みたい。青い空が見えてきた。」
目を閉じたまま、遠くを見るように顔を上げて。
「何だろう、この感じ。飛んでるみたいなんだけど。」
「これは、もしかして。」
ジュール先生が眉根を寄せて目を細めた。
「義眼が見ている景色なのか?」
そんなの信じられない。って言いたいけど。
何が起こっても不思議じゃないアスランさんの事だもの。
それに、その見える風景が手掛かりになるなら。
「直ぐにカメラの映像をチェックするぞ。」
「はいっ!」
ジュール先生はアスランさんをお姫様抱っこして
「アスラン。そのまま目を瞑って見えている景色を記憶しておけ。」
私とお姉ちゃんを引き連れて研究所の中に戻ったの。
アスランさんをいつものソファに座らせるジュール先生。
カメラが録画した画像を確認するためにデスクに向かおうとしたんだけれど
目を瞑ったままのアスランさんは、首に回した腕を解かないまま。
「あ、なんだろう。塔?みたいなのが見える。」
「塔だと?どんな形だ、色は?」
「んーーー、先端が尖ってる。赤?オレンジ、かな。それと白。」
しがみ付かれて動けないジュール先生は首だけ動かして
「ルナマリア、記録してくれ。」って振り返る。
「了解です。」
だから私がデスクに座って防犯カメラの画像をモニターに映し出したの。
それから、近隣一帯の地図を表示して・・・・と。
「ジュール先生。カラスが。」
「何?カラス、だと?」
アスランさんが転んでほんの数秒した後
植え込みの向こうから一羽のカラスが飛び立ったのよ。
何てことない画像、なんだけど。
ちょっと違和感を感じるわ。
「画像をクリアにしてみますね。」
「うむ。」
アップにして、ノイズを除去する加工をしてみると
「先生、これは。」
「何か咥えているようだな。」
確かにカラスの嘴の先には白い物が見える。
移動してる
空を飛んでいるみたいな
青い空
先端が尖った塔
「アスランの目は今、カラスに咥えられて移動しているということか。」
今日はここまで
あぁ、やっとタイトルを”大冒険”ってつけた意味がw