テーマ:世界各国に食めぐり(416)
カテゴリ:Gastronomy
昆虫料理は所謂ゲテモノ料理に属するものであり、私も食することに躊躇いが有った。が、現地の文化として根付いており、Terroirを尊重する私としてはやはりここで試さない訳には行かないと思う。ちょっとグロテスクな写真であるがその辺をご考慮頂きたい。昔、同じように谷間にあった母親の実家の村で蝗、蜂の子、ざざ虫(カゲロウの幼虫)を食した事を思い出した。蛋白質に乏しい山間部の生活の知恵である。 さて、この味だが見た目とは裏腹にかなりいけるのである。一度熱湯を通してからハラワタを取り、そしてから揚げにしているのでシャキシャキとしているし、味わいも良い意味で蝦の殻のようである。キチン質なのだろうか。この緑の葉はミカンの一種ということだがまるで山椒でスパイスとして味わいにアクセントが加わる。江戸前の料理であった河蝦の山椒添えと通じる乙な味わいである。この料理には軽いブルゴーニュ・ブランを合わせたが予期もしないマリアージュにさぞかしワインも驚いただろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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