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北海道博物館の開館記念特別展 「夷酋列像」(いしゅうれつぞう) ー蝦夷地をめぐる人・物・世界ー 9月から始まっていたのになかなか行けず8日で終わるというので慌てて行ってきた。 駐車場が混んでいて、館内もものすごく多くの人・人・人にびっくり
1790年に松前藩の蠣崎波響(かきざきはきょう)が12人のアイヌを描いた絵が夷酋列像 その12人のアイヌというのは前年に起きた「クナシリ・メナシの戦い」 (アイヌの人々が松前藩や和商人の厳しい労働環境や、悪辣な商取引に対して蜂起し、 国後島から北海道のメナシにかけて広範囲に戦われた) の際に松前藩に協力した有力者たち。 藩は彼らの功績を讃えるという名目で藩主の命で波響が描いた。 ブザンソン美術考古博物館所蔵の原画は 「異容」であり「威容」、時の天皇や諸大名や文人たちを惹きつけた・・・ というのも納得する日本画ではなく油彩がにも似た精密で色鮮やかな美しい絵。 ただ、アイヌの人々が普通身に着けているものではなく ロシアや中国の豪華で鮮やかな衣服を身に着け、立派な武具などを持つ。 「昔のアイヌの人って素晴らしい服を着ていたのね。」 観覧しているとき近くの人の声が聞こえてきた。 「違います。これは絵のために着せられているだけですよ。」 と、言いたかったのですが・・・ きっとそういう思い違いをする人もいることでしょう。 この協力者たちの助けもあってクナシリ・メナシの戦いが鎮圧された後、 首謀者たちは多数処刑され アイヌたちは和人の支配に屈し衰退の道をたどらざるを得なくなってしまった。 12人はアイヌの人々から見ると裏切り者だった。 後に波響はアツシを着た普通のアイヌを描いて掛け軸にしていた。 本当はこうなんです、と、言いたかったのだろうか? 間宮林蔵が夷酋列像を模写したノートも展示されていた。 吉村昭の本で間宮林蔵は絵がうまかったと書いてあったけれど本当にうまい。 他のページも見てみたいけれどガラスケースの中で残念
羽田圭介 今年の芥川賞のもう一つ。 昨年、彼の「トーキョーの調教」という小説を読んでげんなりし途中でやめてしまった。 どうしてなんで芥川賞???? と思ったのですが、 このスクラップ・アンド・ビルドは火花より面白かった。 再就職出来ない健斗とボケた(振り?)祖父 祖父が「早く死にたい」というのでその願いをかなえてあげようと過剰介護をする ここまでできるのだったら何でもできそう と読んでいるとやはりできましたね再就職! それを見送る母と祖父・・・ぼけてませんよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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