カテゴリ:ジョニーは言った。
=8ヶ月の延滞料金=
松島さんは 「それで、その薬は何?。」 と聞いた。 詩織は 「良次のお得意様だった人の薬。 この薬が無いといつ死んでもおかしくは無い状態らしい。 まあ、飲んでもそう長くは生きられないらしいけど、その人、8ヶ月後に生まれるお孫さんの顔を死ぬ前に、どうしても見たいらしいの。」 と言った。松島さんは壷を見ながら 「その薬でいつ死んでもおかしくない奴が、8ヶ月も生き延びられるのか?。」 と聞いた。詩織は 「そう。それも、寝たきりで管まみれにならずに、意識を正常に維持したままで8ヶ月以上。 飲んでみる?。 松島さんが飲んだら、なんか凄い事が起きそう・・・。」 と楽しそうに言った。松島さんは 「遠慮しとく。」 と言った。詩織は 「ちなみに、この壷の薬の代金だけでマンション一棟、簡単に建つ。」 と言った。高梨は 「マンション一棟・・・確か10億円以上。」 と言った。涼子は目の前の壷を前にして 「10億円!ホントに?。」 と言って驚きながら詩織を見た。 詩織は 「ほんの冗談よ。」 と言った。 涼子は止まった。 詩織は 「私も、正確な額までは知らない。」 と言った。 松島さんは、止まったままの涼子を見ながら 「それで、連中はその薬が欲しくて、良次と一緒にいた涼子ちゃんを襲った。って訳か。」 と言った。詩織は 「純粋に裏切り者の良次を捕まえたいって言うのも、在るんでしょうけど、本来の目的はこの薬ね。」 と言った。松島さんは 「それで、これからどうする気。この薬を持って逃げ回るのか?。」 と聞いた。詩織は 「涼子ちゃんがこの薬を、良次の元お得意様に、届けたいんだって。穏便な形で。」 と言った。松島さんは 「なぜ?」 と聞いた。 涼子は 「だって、恩義がある人が、ただ、孫の顔が見たいって言ってるだけなのに、見捨てるなんて、人として筋が通らないよ。 それにあのお爺ちゃん、良次を本当の孫の様に優しく見つめてたんだよ。そんな人見捨てられない。」 と言った。松島さんは 「筋が通らないのは解る・・・でも、それは良次の問題だろ。」 と言った。涼子は 「良次は新しい契約者の手前、古い契約者とは接触しづらいって言うから。」 と言った。松島さんは 「だからって、涼子ちゃんが身を危険に晒す必要は何もない。 俺は奴らと戦ったから解るけど、奴らこの辺のガキと違って、本気で殺しに来るぜ。 あんな奴らと関わるのは、やめた方がいい。」 と言った。涼子は 「私は届けに行く。行って人としての筋を通してくる。」 と断言した。 つづく 良かったら押してね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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こんばんは。
おかげさまで、HAPPYな金曜日を過ごす事ができました。 (Feb 9, 2007 10:40:08 PM) |
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