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カテゴリ:業界動向/ニュース
2002年にノーベル経済学賞を受賞したプリンストン
大学のダニエル・カーネマン教授が「収入が上がる につれて、生活の満足度は上がるものの、必ずしも 幸福感が増すとは限らない」という調査結果を、米国 科学アカデミー紀要で発表するそうだ。 カーネマン教授は、行動ファイナンス理論のひとつ である「プロスペクト理論」を展開したことで知られる。 伝統的な経済学で考えられる人間は、常に合理的に 行動する存在として扱われてきた。しかし、常に合理 的とはいえないのが人間でもある。 新しい「行動ファイナンス」の分野では、この「人間は 常に合理的に行動するとは限らない」という前提に 立って、経済のあらゆる現象や金融市場の動きを考え てゆく理論と言える。今回は、「幸福は金で買えない」 という、カード会社のCMを裏づける?と言えるか。 今回の調査は、米国人45万人以上を対象に、調査 会社が実施した電話調査のデータが基になっている らしい。暮らしに対する満足度を、10段階で自己評価 してもらう「生活評価」の数値は、年収が増えるにつれ 一貫して上昇したが、「昨日笑ったか」などの質問で 測る「感情的幸福」の度合いは、年収75,000ドル (約630万円)前後で頭打ちになっていたという。 45万人以上というのは、相当なデータ量であるが、 年収と幸福の関係を、統計的に分析したというわけ だ。教授は「高収入で満足は得られるが、幸せに なれるとは限らない」と結論付けしているようだ。 私も、個人的にはほどほどがいいと思っている口 である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年09月07日 19時39分14秒
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