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カテゴリ:テレビ番組
■自分が二人いたら。その時、高良健吾は思った。一人の自分は高畑充希をしっかりと守ってやり、もう一人の自分は有村架純を真剣に愛す。
■二股(ふたまた)という言葉はいつ誰が言い始めたのだろう。それは一つの上半身から延びる二つに分かれた下半身を連想させ、人間として駄目だと烙印を押されたような響きを持つ。 ■もしも二心(ふたごころ)なんて造語ができたとしたらかなりそうした種類の恋愛は許容度が増すと思う。そうなることを抑制するために誰かがわざとかっこ悪い言葉でそれを名付けたのだろう。それもまた人間の知恵なのかもしれない。 ■いつか思い出して泣いてしまうのはどの恋のことなのか。男女各3人(高良、西島、坂口、有村、高畑、森川)の順列組み合わせで考えれば、9通りのカップルの成立が可能。第4話までの流れでいけばまず高良+有村のペアがこの恋の本命であるが、この脚本家のことなので、これから先、何が起こるかわからない。 ■誠実であるからこそ、自分の本心を相手にさらけだしてしまう。自分のことをあきらめてくれという代わりに自分はあなたをあきらめるという告白。そんなかけひきのない誠実は恋愛には不向きだし、むしろ罪作りだ。 ■あんな思いは胸にしまって黙ってかつおぶしを取りにいけばよかったのに。同じ良い人でもこの番組内のCMで流れる消臭力の西川君の良い人ぶりの方が断然潔いし、罪がない。ただ二人とも空気が読めないという点は一緒だ。 ■そんな良い人が際立つように主要男女6人以外の人物描写は偽悪的だ。あからさまに自分の息子を失敗作という親はいないし、都会のバスの乗客はもっと無関心が板についている。ただ高橋一生の挙動については今回同情する向きも増えたのではないか。 ■東京ラブストーリーから20何年、バブルだったあの頃の手取りや時給はこのドラマの若者たちの何倍だっただろう。東京で夢を叶えるドラマが成立した時代は過ぎた。今そこは夢をあきらめる場所になりつつある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016/02/08 11:20:02 PM
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