テーマ:最近買った 本・雑誌(6878)
カテゴリ:本・活字・机まわり
「ビッグイシュー」の企画力には毎回脱帽させられる。
ここ2年ほど、唯一毎号買ってる雑誌。 最初はチャリティのためと思っていたけれど、 途中から雑誌としての面白さに目覚め、 2週間に一度買うのが待ち遠しい。 ![]() エイズや外国人労働者といった社会問題だけでなく、 生物多様性や宇宙の話からディックブルーナまで、 見渡す世界が広く、そして何よりその視点が真摯。 最初は、そういった特集記事が硬く感じるかもしれないけれど、 巻末の「今月の人」だけでも読む価値がある。 この1ページコーナーでは、ビッグイシューの販売者を一人ずつピックアップする。 いろんな方のストーリを読んで毎回思うのは、 人生、ちょっとしたつまずきや不運で、 誰でも社会の底辺に転がり落ちかねないない、 ということ。 もちろん、ギャンブルやお酒といった問題が絡んでいることもあるけれど、 それでも人間紙一重、と強く思う。 最近このコーナーで特に、若い販売者が取り上げられていて、 何号か前で印象が残っているのが、福祉施設で育った20代の男性。 確か中学卒業後、自立するため空港の清掃員として就職し、 一生懸命働くが、深夜業務もざらの過酷な職場で、 あるとき掃除しながらついうたた寝し、掃除機を倒してしまう。 その業務用掃除機がガラスドアにぶつかってガラスを破損してしまい、 100万ほどの弁償金が発生。 お金は会社が肩代わりしてくれたが、責任を取って辞職せざるをえなくなる。 子供を育てる余裕もしくは意志のなかった親のもとに産まれたこと。 最低限レベル以上の教育を受ける機会も道しるべもなかったこと。 肉体的に過酷な職場以外に選択の余地がなかったこと。 スタート地点が不遇だったことは、いわば人生に起こりうる事故。 一度大きな病気を患ったり事故にあったことのある人なら、 回避しようのない不運から発生する負の連鎖の理不尽さも、想像がつくと思う。 体の痛みや不自由は、自分が築き上げてきた生活や心の安定を いとも簡単に奪ってしまう。 裏を返せば、今の自分が社会の「はみ出し者」でないのは、 スタート地点とサポート体制に恵まれていたからだ。 継続して購読するうちに、じわじわとそんなディープな気づきもあった。 熱く語り始めるとキリがないし、暑苦しいし、 よっぽど硬派な雑誌なのかと身構えさせてしまって逆効果かもしれない。 ということは編集部も当然考えているわけで、その辺の工夫もこらしてある。 巻頭インタビューは通常海外の有名スターで本家英国版の翻訳版。 それだけでも豪華なのに、日本独自企画の巻頭リレーインタビュー記事では、 日本人のタレントや作家などが「私の分岐点」というテーマに答える。 この人とこの人、友達なんだ、と テレホンショッキングのような面白さが楽しめる。 一冊300円のうち160円が販売者の方の収入になるという金銭的な支援はもちろん、 「おはようございます」「ありがとうございます」「今日もがんばってね」といった ちょっとした言葉がすごく励みになる、 と何人もの販売者の方が記事の中で言ってる。 コイン3枚と笑顔と挨拶で、販売者の方の生活にぬくもりが宿るだけでなく、 自分自身もなぜかぽかぽかあったかくなるので、 まだまだ寒さが続くこの季節に是非一度お試しを! 毎号、はっとさせられる文章に出会うので、 最近使い始めたtwitterで引用つぶやきしておこうっと。 タグは#bigissue でいいのかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[本・活字・机まわり] カテゴリの最新記事
ブログ覗かせてもらいましたm(__)m
もし差し支えなければ見に来て下さい♪ http://ameblo.jp/sapurimania/ マメ知識とかも書いてます! http://sapuri.shop-pro.jp/ ちなみに愛用してるお店です☆ いつの間にか常連になってました(笑) (2010.03.18 17:14:57) |
|