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カテゴリ:放射線・放射能解説
後一回と予告しましたが、今回では完結しそうにありません。あと少しなので、お付き合いください。 今日は天然の放射能について、どの程度の量かを推定してみたいと思います。原子炉内などで人工的に作られた放射性物質以外に、天然にも微量ながら放射性物質は存在しています。20世紀初頭にキュリー婦人をはじめ物理学者や化学者が研究していたのは、天然の放射性物質やそこから放出される放射線でしたし、原子力発電に使われるウラン235も天然に存在しています。 生物の中にあるものとしては、カリウム40と炭素14という同位体が主なものになります。カリウム40はカリウ元素の0.0117%の割合で存在し、半減期が約12億年になります。炭素14は炭素元素の0.00000000012%割合で存在し、半減期が約57000年になります。 人体の中でとの程度のキログラム当たりのベクレル数になるかを計算してみたいと思います。そのためには体重1kg当たりのカリウムと炭素の量が知る必要があります。知れべてみるとカリウムが2g、炭素が180gになります。存在比率からカリウム40と炭素14の人体1kg当たりの個数は以下のようになります。 カリウム40 :約3,000,000,000,000,000,000個 炭素14 :約8,000,000,000,000個 以前、Nを放射性同位体の個数、Tを半減期(秒)とすると以下の計算式でベクレル数を計算できると説明しました。 0.693x(N/T) これを当てはめると カリウム40:約50Bq/kg 炭素14:約3Bq/Kg となります。 調べた数字と若干違いはありますが、概算としてはそれほど間違っていないものと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.01.29 23:04:57
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