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カテゴリ:近場旅
昔。
新幹線あさまが開通する前のこと。 ここ上田から東京までは特急あさまが都市を繋いでいた。 私も何度かそれを利用していたのだが、夜この路線を通った時に見た 『いかにもインダストリアルな光る工場』の光景が忘れられない。 丘肌に沿うように建てられた工場は 全体的にモンサンミッシェルやラピュタのような形で 青緑の光にもくもくと上がる煙がさらに照らされ、さながら要塞だ。 昭和初期の少年少女が空想した未来都市のようでもあり 宮崎駿の描く異世界のように感じた。 あれをいつかまた見たい。写真として残したい。 そう思いながらも新幹線開通後、その路線は軽井沢ー横川間で途切れてしまい、上田から列車でそこに行くことはかなわなくなった。 あれは何処だったんだろう? 今なら簡単に答えが出る。 安中の亜鉛工場だ。 今では工場写真などメジャーなので、その道の方には有名な建物だった。 よしっ シルバーウィークはこの工場写真を撮りに行こう。 夕方に自宅を出発し、夜安中駅到着。 工場は列車から見えたのだから線路沿いにある筈だ。と思っていたが、なんと駅の真横だった。 そうだっけ。こんなに近くだったのかな。 しかももっと明るくてもっと煙がすごかった気がするけど... 明るさ・規模共に記憶の工場とは違うものに思えた。 また駅前の道が新しく作り直したようで、とても複雑な立体車線になっている。 遠目に撮ろうとすると余計な光が多すぎて工場だけをうまく撮れない。 仕方ないので駅ギリギリまで寄って、端っこの暗いところから撮影してみた。 夜景モードにすると、なんと無く記憶の中の工場の光に近くなる。 だけど やっぱり記憶の中の工場が一番綺麗だったな。 幻想的で、別の世界みたいな光景だった。 今確認できてよかったけど、あの時の工場とは全然違うんだ。 ___ ___ ___ こうしてシルバーウィークの旅は幕を下ろしました。 その後 巻き込んだ家族に焼肉振舞って帰りましたとさ。 めでたし。 HOME お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015/09/23 04:02:47 PM
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