雪白の月

2017/11/07(火)23:32

ゆうきまさみ 『 鉄腕バーディー 』 ・・・ 結末が曖昧で残念

漫画・アニメ(346)

★ 『 鉄腕バーディー 』 (全20巻) ゆうきまさみ (2002~08年) ★ 『 鉄腕バーディー EVOLUTION 』 (全13巻) 同 (2008~12年) 電子書籍無料版およびレンタルにて、全33巻読了。 アニメ『鉄腕バーディー DECODE』 (2008~09年)を先に視聴済み。 地味で平凡な高校生少年が、地球に入り込んだ宇宙人同士の抗争に巻き込まれ、宇宙人警察官の女性(バーディー)と協力して陰謀に対峙するストーリー。 瀕死の重傷を負わされた主人公が、本体の治療の間、バーディーの中に意識を取り込まれ「二心同体」の状態で生活しなければならないのがポイント。 アニメを観たのがだいぶ前になるので、イマイチ記憶が朧気なのだが、原作を読んで気がついたのは、アニメは相当オリジナルストーリーが含まれるということだ。 「含まれる」というか、正確に言うと、基本的な設定以外、展開はほぼオリジナルと言っても過言でなく、アニメは別物として観た方が良い。 私的には、映像表現を含め、正直言って寧ろ、原作より アニメ2期(『DECODE:02』) が、バーディー自身のバックボーンや過去の詳細が描かれていて、一番面白く感じた記憶がある。 原作に関しては、タイトルや絵柄、男女入れ換わりの設定などから、少年漫画の典型のような第一印象を抱かれそうだが(実際、作者が 1980年代に少年誌で発表した 未完の作品をリメイクしたもの)、読み進めると、内容は意外に難しい …というか、残虐なシーンや社会問題への風刺なども描かれていて大人向け(連載誌は 『ヤングサンデー』、『ビックコミックスピリッツ』)な作品になっている。 ただ、問題やキャラを拡げ過ぎて 巻数が多い割に、事件そのものは一応解決するものの、今一つスッキリしない終わり方( “打ち切り説” も根強いようだ)で、人間関係や宇宙情勢の行方など、肝心なところが中途半端で曖昧なままだったりするので、アニメから入った読者は、ちょっと物足りなく感じるかもしれない。 <関連日記> 2011.10.17. アニメ 『 鉄腕バーディー DECODE : 02 』…… 慣れれば古臭さも味 2012.1.3. アニメ 『 鉄腕バーディー DECODE:02 』…… 漫画的なアクション表現が良かった 2015.12.2. ゆうきまさみ 『 じゃじゃ馬グルーミン★UP! 』…… ドラマ性に欠けるからこそ物語世界から抜けられなくなる 2015.8.11. ゆうきまさみ 『 白暮のクロニクル 』…… 「不老不死」 の少年と 大きなヒロインとの絶妙な取り合わせ 鉄腕バーディー(1)【電子書籍】[ ゆうきまさみ ]価格:540円 (2017/11/7時点) 鉄腕バーディー EVOLUTION(1)【電子書籍】[ ゆうきまさみ ]価格:540円 (2017/11/7時点)

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