この間、NHK「チコちゃんは知っている」で、数字の位取りの話をやっていた。漢字表記では4桁区切りなのに、算用数字表記では3桁区切り。なぜ?という疑問だ。そう言えば、子どもの頃にやらされた算盤にはあちこちに星が入っていたが(写真)、計算問題のテキストは皆、3桁区切りになっていたよなぁ。
明治6年(1873)、福澤諭吉は、アメリカの学校で使われていた商業簿記のテキスト『Book Keeping』を元に『帳合之法』を著した。「帳合」(ちょうあい)は、今で言う「簿記」のことである。英語の「debit」「credit」を「借方」「貸方」と訳し、数字の3桁区切りやカンマ表記を紹介した。このテキストは、明治8年に文部省版テキストができるまで使用された。ちなみに、英語の数字の単位は、次のようになっている。
アメリカ英語ではbillionを「十億」とするが、イギリス英語では「兆」とする。この頃は、本家のイギリスでも「十億」とする人が増えているという。
歴史的な文章を書く時、数字の扱いは悩みどころである。横書きなら算用数字で良いが、縦書きだと、やはり漢字表記が望ましい。とは言え、サンプル①~⑦を見れば分かるように、桁が増えすぎるとかなり見づらいので、痛し痒しだ(ケタケタ(^0^))。