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カテゴリ:銘柄分析
前回の続きです。
秀英予備校について、ファイブフォース分析をしてみます。 ○ 新規参入リスク 学習塾業界は地域により受験の情勢が異なり、ある程度の情報収集が必要ではありますが、場所と人材さえ用意すれば参入が出来るため、先行投資も比較的少なく、新規参入は容易ではないかと思います。 ○ 仕入れ先との力関係 仕入れ先?学習の教材とかですかね?特に考えなくとも良いような気がします。 逆に拡大戦略により、大量購入による価格低減効果も見込めるのではないですかね。問題なしと判断します。 ○ 顧客との力関係によるリスク 学習塾の最大のセールスポイントは、高い学習指導力と地域の上位学校への合格実績です。その点、秀英予備校は充分な実績を上げており、競争力は高いと判断しています。(前回日記参照) 実績のない地域への参入も、きちんと事前調査を行って参入をしており、説明会で過去数年の過去問や模擬問題を用意し、調査は充分であることをアピールしています。生徒募集の説明会参加者は、殆どの人が契約をしてくれるそうです。(5月のアナリスト説明会より。HPから見ることが出来ます) これらの施策により、授業料が高いにも関わらず生徒の募集は上手くいっているようで、価格決定力は高く、リスクは低いと判断できます。 ○ 代替品の登場によるリスク ゆとり教育の影響は、学習塾業界にとっては追い風だったようです。公立小中学校の教育が充実すれば、同社にはマイナスでしょう。加えて、インターネットなどを使った通信教育などは競合するでしょうが、同社もこの分野には参入しており、それほどの驚異とは思えません。 ○ 業界内の競争によるリスク 少子高齢化の影響により、今後は生徒数の減少が予想され、市場は縮小傾向にあります。その中で中小の学習塾がひしめいており、業界内競争は厳しいと判断できます。昨年からの同業他社のダンピング戦略は、その現れでしょう。 その中で、同社は今後大手による市場の寡占化が進むと予想しており、私も今後、中小業者の淘汰が進むのではないか?と考えています。この業界、設備投資は比較的少なく、撤退は比較的容易です。 学習塾を取り巻く業界内状況は、上記の通り非常に厳しいと思います。同業他社の中にも割安な企業が多く、この辺の厳しい状況を織り込んでいるのでしょう。 秀英予備校はその厳しい業界の中で急成長をしている企業であり、その競争力の理由もはっきりしています。拡大策を推し進めている現在でも、その強みは変わりなく、新規の開校も恐らくは成功するだろうと考えています。 近年利益率が下がっていっていますが、これは明らかに拡大戦略のせいです。一つの理由は、償却負担が増えていると言うこと。加えて新規に開校する学校の生徒数は、その業態の性質上初年度は低く、開校から5年程度の期間、生徒数は増える傾向にあるそうです。つまり開校直後の学校は経費率が高く、利益率が低くなると言うことです。 逆に言えば、ここ4年以内に開校した学校は、通常なら前年同期比生徒数が増える可能性が高くなるため、年間10%以上学校を増やして来た当社の既存学校の生徒数は、恐らく今後も継続的に増え続けるでしょう。利益率を増やしたければ投資を抑制すれば良いだけなので、今の段階では、私は利益率の低下を問題視していません。 正直、拡大策の影響で、利益率の動向は今後弱含むかな?と思うのですが、今後数年の増収はほぼ確実視しています。 株価のリスク要因はいくつかあります。 ・ 積極的な投資を継続しており、資金需要が大きく、キャッシュフローの範囲内での投資になっていない。今後増資の可能性も否定できない状況にあります。資金調達方法を聞いたのですが、明確な答えはありませんでした。銀行借り入れで賄う方針ならそう言えば良いだけなので、この部分は少し怖く感じています。 ・ 株主数が東証一部の上場基準を満たしておらず、猶予期間に入っている。当社は東証一部上場を堅持する意向であり、今期何らかの対策を行うそうです。大株主の立会外の売り出しがあるかも? 秀英予備校は、売り上げが年間二桁成長している成長株です。これだけの成長をしている企業がPER11倍程度で買えるというのは、お買い得に感じ購入しています。1年後が楽しみと言う感じでいます。 * * * * * * 昨日、持ち株の日本金銭機械が通期の業績を下方修正し、株価が急落しています。イタタ~な感じです。若干下ブレはあるかも?とは考えてましたが、ここまで大きいのは考えてませんでした。対応はこれから検討します。 秀英予備校も、私が把握している範囲では、四季報予想より業績下ぶれしそうなんですよね。株価には織り込み済みと考えてるのですが、発表後の株価推移をどう見るかで迷っています。 しかし、今の市況を見る限り、銘柄的には順張りした方が儲かりそうです。下方修正しそうな会社ばっか買ってるのは、時間効率悪いかも知れないですね。 私は逆張りが身に付いてしまっていて、なかなか宗旨変えが出来ません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年09月22日 11時38分18秒
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