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2009年10月03日
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カテゴリ:オペラ
 新国立劇場  14:00~
 3階左手

 「そんなにオテロ好きなの?」と訊かれてしまいました。
 ハイ、オテロは好きです。劇という意味でドラマとしてのオペラというものの完成度ではヴェルディ随一だと思います。音楽の充実度も高いし。理屈抜きで、2幕幕切れの二重唱なんか、血が熱くなるというか.....
 そんな訳で懲りもせずに3回目です。

 結論的には、今回、1回目の2日目公演から、既にある程度完成度は高かったということだろうな、と思います。良くも悪くも23日から今日まであまり変わらない。
 強いて言えば、外題役のステファン・グールドは気持ち右肩下がりのような気はします。ちょっと疲れてるんじゃないか?というような。そう目立って悪くなった訳ではないので、別に構わないですが。
 調子が上がって来たかな?というのが、ルチオ・ガッロのイアーゴ。ただ、基本的には以前も書いた通り、「悪党」であって「悪そのもの」ではないんだよなぁ。これは役に対する考え方もあるだろうけれど、完成度の高い作品であれば、やはりまずはドラマ通りやってみろ、その上で越えてみろ、という気はします。
 オーケストラもやや右肩上がりかな、と。ただ、目に見えて練れた、良くなって来た、という感じではないので。

 ただ、今日は3階席で観たのだけど、4階と3階の差は結構あって、聞こえ方も多少違うのだけれど、舞台が観易いというのも結構大きい。
 で、その舞台ですが、やっぱり印象は中途半端かな。オテロの想像を舞台上で具現化させてしまうことへの批判は結構あるようで、確かに言わずもがなでどうかなと思います。反面、舞台をヴェネツィアに模したのは、舞台に水を張ったのも含めて、これは決してそう悪いもんでもないという気がします。確かにキプロスが舞台ではあるけれど、やはりこの物語はヴェネツィア人の物語だし、音楽を聞いていても海が背景に見合う作品だと思います。オペラでは出て来ないけれど、原作はそもそもヴェネツィアを舞台に始まるので、原作のイメージからしてもしっくり来ます。
 勿論おかしいんですけどね。でも、オペラを作品として捉えた場合、そういうイメージを用いてドラマを構築していくことはありではないかな、と。この場合は。
 ただ、全体としては「?」なところもあるので、演出としてOKではないんだけど.....

 ともあれ、3回も観たのでオテロ分は満杯。なんかこの2月に二期会がやるみたいですが、絶対行かないだろうな(笑)







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最終更新日  2009年10月04日 00時10分16秒
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