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カテゴリ:時事・世界情勢・News
年末、偶然テレビをつけるとこの番組に出会いました。
2006年夏、イスラエルによるレバノン侵攻。 ビジュアルジャーナリストと称する3人のジャーナリスト。 1人は南部の空爆を主に取材、1人はイスラエル・ガザ地区でイスラエル人の 意識を取材、もうひとりは女性ジャーナリスト。施設を空爆され、子供の命が37名奪われたあのカナの地を取材。 衝撃だったのは、レバノン南部の空爆で車に乗り、爆撃された確かパンを乗せた車の男性の遺体が半分、肉片がばらばらになり、血もそのままに流していたことでした。 テレビで働いていたときは、ロイターやアルジャジーラからそのまま送られてくる映像、イラク戦争やその後も繰り返されるテロなどでこういった遺体を見たことがあったのですが、視聴者に日本でもそのまま流すのには驚きました。 全部は見ていなかったのですが、南部の空爆の様子は、ナレーションもあまりに淡々として危機感がなく、ジャーナリストがナレーションをすればよかったのにと思いました。 また、イスラエル人の意識を、土井さんというジャーナリストが取材されていました。 イスラエル側の見解。レバノン人の犠牲者の数は嘘だ!と言い張る人たち。しかし、 イスラエルのマンションや街にも確かにヒズボラによる、爆撃の跡が残っていました。 ガザ地区のパレスチナ人の様子も取材されていました。 そして女性ジャーナリストによる、カナの子供たちの取材。 クラスター弾による子供たちの傷。死んだ家族・・・。残された遺児。 クラスター弾。この爆弾は、落としても爆発せずに、地雷として、戦争が終結しても 地雷として残るとんでもない兵器です。戦争後も、このクラスター弾により、子供たちの命が奪われてゆくことも報じられていました。 もう半月前に見た番組なので思い出すのにやっとなのですが、3人の取材はなかなかよかったのですが、NHKの報道の「視点」に疑問を持ちました。 表面的で内面に踏み込めていない気がしたのです。編集も。 表面をなぞって、外側にあることだけを淡々と伝える感じがしていて。 ナレーションもなんだか間の抜けた声で拍子抜け。視聴者にも表面的に見せている感覚がして、うなりました。最後のスタジオでのジャーナリストとコメンテータの会話、 今後の中東和平に何が必要なのか、ということが論じられていましたが、あまり印象に 残っていないので忘れてしまいました。 ジャーナリスト。私が尊敬するジャーナリストは、元上司である清水潔氏。桶川ストーカー殺人事件で警察よりも先に犯人を見つけ、「遺言」という本を出されました。そして 日本ジャーナリスト大賞を受賞されています。そして、もうひとり。韓国人女性ジャーナリストの金さん。この方は、元々KBSにいらっしゃってフリーになり、イラクにカメラひとつでど真ん中に入って取材をされて、戦時における女性の出産(アフガン)、イラクでは、ムジャヒディンになるまでを取材されていました。しかし、一部向こう側にしたら かなりまずい内容で、実際、某国の某省に目をつけられているようです。が、あんなに 踏み込んで、人間の奥まで表現できるジャーナリストはいないと思えるような映像を とって、かなり私はいくつかその人の作品を見ましたが、衝撃を受けました。 私は、ジャーナリストを志望していました。 テレビ時代、ある機会があったとき、貧困にあえぐタンザニアと、核問題に揺れるイラン、 そして昨年戦禍に巻き込まれたレバノンの地に行きました。一方で、その国の持つ豊かな土地、風土、歴史や文化なども確かに存在しているのに、それはなかなか伝えられないのですね。別物になっている。 また、ジャーナリストが単なる「野次馬」になっていないかとテレビを見て悲しいかな すごく感じます。私は局の方針があまりにバラエティに特化しすぎて、でもテレビは エンタテイメントだから仕方ないんだけれども、でも何かできないことはないかと考えて、 テレビの世界を外れました。でも今でもかなりのフラストレーションがあります。 インターネット放送の世界にもしばらくいましたが、何か、こう、、、 旨くまわっていないような気がしているのです。報道が。 全体的にいえることかも知れませんが、やはり、精神性が欠如している。 また、それを表現できるジャーナリストも少ない。 私もまだあきらめているわけではありません。 ジャーナリストは「問題提起」をする役割があるものの、問題解決をするのは我々視聴者、国民だとしたら、その循環がうまくいっていない。ただ、伝えるだけで終わってしまっている。役割だとしたらそうなのだけれども・・・。 だから今、ビジネスの勉強をしているのかもしれません。経営、経済の分野を。 たまに自分も平和ボケの状態になっていることがあり、かなり痛い目を見ます。 だからこそ、世界へもっともっと行きたいと思います。今年はおそらく中国へ、 そして、ひとり、米へゆこうと思います。 道を 先を 未来をくる そのために。 また、メディアのあり方は自分自身の人生のテーマであります。 今後も、探ってゆきたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.22 21:06:38
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