作家になるためのアジア日記

対人関係において、交換条件を出すということは、あまり上手くいっていないということなのでしょう。

中学二年生は、一時期、学級崩壊にちかい状態でした。私が教室に入っても、女子生徒は、バトルロイヤルをやっていました。

そんな中、ある交換条件を出したことによって、上手くいくようになりました。

それは、・・・・・・
因みに、日本語100分授業です。
生徒は、途轍もなく長いと思っているはずです。

まぁ、最初は聞いてくれるので、通常授業をします。
でも、中盤から徐々に乱れてきます。
そこで、生徒に、
「ここから、ここまで、書いてください。書き終わった生徒から前に持ってきてください。先生がチェックします。パスした生徒から自由時間です。」と、いう方針（交換条件）を導入しました。

これが、上手くいきました。最近では、「我先に」という感じで、みんなが真面目に取り組むようになりました。中には、「今日、先生は、ここから、ここまで書かせるはずよ」と、先回りして、書いている生徒もいます。

本当は、「自習時間」と、言ったのですが、上手く伝わらず、「自由時間」になってしまいました。

それにしても、自由時間の生徒の表情は、生き生きとしています。

ある男子生徒は、教室内で、スケートボードに乗っていました。
女子生徒たちは、後期に開催される体育祭のため、早くもダンスの練習をしています。

その自由時間、完全に無秩序であるものの、そこには、微笑みの国タイランドがありました。

と、そんな交換条件を出しているとき、なんと、学部長が見に来ました。
生徒は、誰一人気付いていませんでした。

でも、学部長が見に来たのは、私が課題を出した直後、生徒が真面目に取り組んでいる時でした。
「あんた、よくこのクラスをまとめきれてますね」と、いやらしい話ですが、評価が上がったかもしれません。一方、自由時間の場面を見られていたとしたら、悲惨なことになったかもしれません。

まぁ、しかし、日本語よりも、生徒が生き生きしている方を重要視していこうと思っています。