渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見される。１０年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていき…。同一犯か、模倣犯か？ 人間の業と情を抉る群像劇×犯罪小説。『小説すばる』連載を単行本化。
群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見！十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。かつて容疑者だった男。取り調べをした元刑事。娘を殺され、執念深く犯人捜しを続ける父親。若手新聞記者。一風変わった犯罪心理学者。新たな容疑者たち。十年分の苦悩と悔恨は、真実を暴き出せるのか…。
本書は、渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見される事件を軸にした犯罪小説。約６５０ページとボリューム感ある作品ですが、群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる県境の渡良瀬川の河川敷で発見される死体と１０年前の連続殺人事件について、捜査する刑事、退職した元刑事、被害者遺族、新聞記者、容疑者など、登場人物のそれぞれの目線で描かれており、事件背景と登場人物の人間模様を魅力あるミステリとして書かれています。読み応えも十分で読ませる展開と伏線回収は見事でした。
【満足度】 ★★★★☆
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