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「賢い家づくり=長い目で住まいを考えること」 この本の冒頭に出てくることばです。 設備に頼るのではなく、できるだけ自然の力を利用して、心地よい住まいに しようというのがパッシブデザインの考え方です。 正直、パッシブデザインという言葉は消費者にはほとんど普及していません。 業界関係者にしか知られていないといってもいいでしょう。 これまでパッシブデザインを手がけてきた工務店さんに伺っても、 パッシブデザインの本質がとことん好きで依頼してきたお施主さんは ごくわずかだそうです。それくらい、世間一般のパッシブデザインに対する 理解度は低いと聞いています。 しかし、これからの住まいを考えるときに欠かせない視点のひとつが パッシブデザインだと私は考えます。 パッシブデザインでは、「採光」「導光」「通風」「日射遮蔽」が 大きな要素になります。 季節によって、また時間帯によって窓の開け閉めをする。 その地域の季節風を考えて、風を取り込む工夫をする。 西日の当たる窓にはブラインドシャッターやすだれなどで日射遮蔽をする。 冬は昼間の日射を取り込んで夜まで温度を保つ。 これらの設計的手法を使って、夏は温度をあげずに、冬は温度を下げずに 過ごすことができれば、エネルギーの消費量が減るだけでなく、 「心地よい住まい」が実現できると思いませんか? ただ、パッシブデザインの家はメンテナンスフリーではありません。 住まい手に窓の開け閉めや、すだれの掛けおろしなど、一定の手間をかける ことが前提になります。 この手間を 「自分の住まいが心地よくなるのならいい」と思うか、 「面倒くさいからいやだ」と思うかで 大きく評価が分かれます。 でも、考えてみてください。 何の手間もかけずに過ごしやすい温度の住まいをエアコンの力を借りて実現したとしても 設備に頼った住まいには心地よさがあるでしょうか? 一定の手間をかけることにこそ、本当の快適さを得る本質があるのではないでしょうか? この本に限りませんが、パッシブデザインの話を聞いているとそう感じます。 少なくとも、私は一定の手間をかけても、できるだけエネルギーを使わずに 心地よく過ごそうという暮らしのほうが好きです。 この本は、パッシブンデザインがどんなものか、わかりやすく表現してあります。 大手ハウスメーカーさんには手間がかかりすぎてできないといわれている パッシブデザインですが、地域の工務店さんで早くから実践しているところが 少数ですがあります。工務店さんを選ぶ前にご一読をおすすめします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.01.13 08:56:13
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