無垢の木材で造作材を作る枠屋の日記

約１か月前から、家庭用掃除機を使うのをやめて、箒（ほうき）で掃くようになりました。
きっかけは、８月に行った「非電化工房」で藤村さんのお話を伺ったことです。

詳細は、非電化工房のサイトに「電気掃除機の愉快なチグハグ」として
書かれていますが、電気式掃除機は、カーペットに入り込んだ埃を
取るために開発されたものです。日本ではカーペットがほとんど
使われていなかったため、当初は売れなかったそうです。板張りと
畳の床では、電気式掃除機よりも、箒のほうが使い勝手がよかったからです。

埃を箒で動かすのには、それほど力がいりませんが、埃を吸い込んで
動かすためには、相当強い力でないと、埃は動きません。その強い力を
電気で作っているのが、電気式掃除機です。

我が家は築７５年の木造家屋で、床は板張りと畳がほとんどです。
カーペットはほとんどありません。昔の日本家屋そのままの家です。
私も自分の部屋の掃除をするときに、掃除機を使っていましたが、
コンセントがないと掃除ができないことと、コードの届く範囲でしか
掃除ができないこと、そして、排気が汚れていることもあり
掃除機で掃除をするのもどうもなあ・・・と思っていました。

そこへ、非電化工房で藤村さんのお話を聞いて思いました。
そうか、箒で掃除をすればいいんだ。

早速、廊下や自分の部屋の掃除を箒で始めました。
すると、埃が出るわ出るわ・・・。ものすごい量の埃が出てきて
びっくりしました。
箒で掃除をするのですから、障子の裏側も、木製建具の裏側も、
障子の桟も、ちょっと箒で掃けば埃がどんどん出てきます。
ついでにここも掃いてしまおうと思うのは、箒ならではです。

掃除機をつかっていたときは、コンセントとコードの長さを
気にしていましたが、箒ならその心配もありません。
何よりも、ちょっと白い埃が見えるなと思えば、箒をもってきて
掃けばいいだけです。その手軽さは、携帯式掃除機よりも上です。

電気式掃除機を使わないのですから、当然、電気の使用量も減ります。
排気も出ません。フィルター交換の必要もありません。
ただ、埃がかなり飛ぶので、掃除をするときにはマスクをして
掃除をしています。箒で掃いていると、真貴が寄ってきて
「私もやる～」といって手伝おうとするのですが、
逆に埃を拡散させてしまうのが難点です（笑）。

箒で掃除をすると、いい運動になるということもあります。
スポーツジムには行きませんが、自分の家を箒で掃き、廊下を
雑巾がけするのも、結構な運動になります。掃除が終わったあとの
爽快感もありますし、何よりも家族が喜んでくれます。

というわけで、我が家は掃除機をやめて、箒を使うことにしました。
「ロボット掃除機ルンバ」が大流行している世の中に
逆行しているのかもしれませんが、

できるだけエネルギーを使わないという自分の考え方には合っているので、
当面箒で掃除をします。