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2023.03.11
カテゴリ：日常・出来事・雑記など
今日、午後2時頃には
珍しくテレビなんぞを観つつ、 その時間が来たら 手をあわせ黙祷し、 もうあれから12年も経つのかと しみじみと感じ入っておりました。 今日はそんなあの日の思い出話。  あの日、 ちょうど私は妊娠後期で しかもお腹の子は逆子ということで 夫も一緒に午前中にクリニックで検診を受けて 「このまま逆子がなおらなかったら 出産は別の病院でということになりますね～」 という話を医師としておりました。 検診後に立ち寄った 海鮮系のレストランで夫と食事をして 「逆子なおるかねー。どうなるかねー」 そんな会話をして。 帰宅して夫はそのまま職場に行き、 私はシャワーを浴びて、 さて落ち着いたぞ、と パソコンをつけて病院を調べたりしていたとき。 あの地震が起きました。 はじまりはよくあるような カタカタ……という揺れでした。 その数日前にも東北で地震はあったので ああまたか、と思っていたら 揺れはどんどん強くなり 収まる気配もなく、 カタカタ……という軽い音は どんどん大きくガタガタ……という音になり、 最後にはガラス同士がぶつかりあうような ガシャガシャガシャ！という大音量になったのを 記憶しています。 とりあえずは 物が落ちてくるような部屋ではなかったので その場でパソコンのディスプレイと 鏡台の鏡が倒れるのを止めるように押さえて様子を見て、 実は、あまりにも長い揺れに、 本当にこれは地震なのかと 私はまだ疑っていたように思います…… ベランダから様子を見ると、 近隣の奥さん方ももう外に避難していて 「そこ危ないですよ！」と呼び掛けてくれて。 私も揺れがおさまってから とりあえずガラケーと鍵だけ持って 外に避難しました。 幸いにも怪我をするようなことはなく、 戸棚や食器棚の中がぐちゃぐちゃでも 大きな家具が倒れるなどもなく、 停電、断水などはあっても 家でそのまま生活できる状態だったので避難所には行かず、 何度も続く余震などが怖かったけれど とりあえずは家の中をおおまかに片づけて、 道路の信号も止まっていたけれど 夕方になる前には夫も帰宅できたので ありあわせのものを食べて。 その食卓で、当時持っていた 電池式のポータブルテレビをつけてみると 暗いなか、流されてゆく家が 水流の上で燃えているという 衝撃的な場面が映し出されていました。 とんでもないことが起きた。 というのを実感したのが その時だったかもしれません。 停電で暗いし、夕方にはたしか ちらちらと雪が舞ったりするくらい寒い日だったので 早めにベッドに入ったけれど眠れず、 なんとなく手をやった 大きくなったおなかを撫でながら 「ねえねえ、逆子のまんまじゃちょっと大変そうだぞー」 「なんとかぐるっとなりませんかね君ー」 とか、 ぼんやりしつつも中の人に呼び掛けておりました。 そして、その翌日12日の昼間、 おなかに微妙な衝撃のような？変な感触があり、 この慌ただしいところ申し訳なかったけれど かかっていたクリニックに電話をして 診察していただけるということなので 行って診てもらったところ、 逆子、なおってました…… これは本当に自分でも ちょっと信じられない出来事だなと いまだに思うわけですが、 何か通じたのか、 一晩、おなかを撫でてたのが功を奏したのか、 幸い中の人は 正位置におさまってくれたまま正産期を迎えて そのまま無事に出産できました。 そのとき生まれた息子が もうじき12歳になります。 時の流れの速さを 今日、私の隣で一緒に手を合わせた 息子を眺めて感じながら、 あの前と、あのときと、あの後、 日本中が大変だったんだよという話を あの大災害を「実体験として記憶していない」世代である 息子にきちんと話して伝えてゆかなければなと そんなことを思ったりいたしました。 そういえば原発事故のあと 確かつくばのKEK（高エネルギー加速器研究機構）が 降下した放射性物質を測定した情報を 毎日ネットに上げていたのを 私も日々チェックしていたように思います。 研究者さんたちもできることを頑張ってくれてるんだなぁ……と 心強く思ったりもしておりました。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2023.03.11 19:46:10
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