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大きな湖を横目に見ながら、さらに進むと、
あの有名なループが見えてきます。 ループで標高を稼ぐ山岳鉄道独特のもので、 ランドバッサー橋とともにこの路線の名物となっています。 実はトンネルの中にもル-プがあるのです。 日本では急勾配の場合スイッチバックをよく採用しますが、 それでは列車を止めてしまうから このル-プ方式になったのでしょうか。 昼近くにイタリア国境の町テイラーノに無事到着。 ランチは今日もホテルで調達した手作りサンドイッチ。 テイラーノは標高が400程度なので、暑さもかなりです。 駅近くのお店でジェラートをほおばり、写真撮影後、 一緒に乗ってきた日本人女性に別れを告げて、 12:50ごろの普通列車で戻りました。 この町は小さい町で、 レストランもさほどおいしくないという情報があり、 なによりモルテラッチ駅で途中下車して ハイキングするのが本日の一番の目的だからです。 時間はたっぷりとはありません。 帰りの列車は窓が開くので良い写真がたくさんとれました。 近くの座席では大きな犬を連れたイタリア人家族が 普段着でわいわい騒いでいましたが、 標高が上がると次第におとなしくなりました。 ちょっと高度慣れには時間がかかるのかもです。 帰りの写真をいくつか載せます。 帰りのほうが普通列車なので窓が開いて ガラスの映り込みがない、よい写真が取れます。 所要時間は急行も普通も同じなのです。 まずはル-プ橋です。 ループの中にはいると、左旋回しながら登ります。 振り返って後ろを見ています。 これもおよそ百年前の建造物なんですね。 湖です。 ポスキアーボ谷を上ります。 帰りののぼりは相当きつくて、 こんな列車にすごいパワーがあると驚くほどです。 日本ではこんな急勾配は乗ったことがありませんし、 そういう路線自体がないと思います。 雪が降るとスリップしそうです。 振り返ると、湖がはるか下に見えます。 ここを氷河が多い尽くしていた時代があるのですね。 さらに標高を上げていきます。 行きと同じ氷河がみえてきました。 そろそろ2000m近くになってきました。 アルプグリュム駅では皆さんビールやワインを飲んでいました。 うらやましい限りです。 ここも氷河が2筋見えますね。だいぶ後退しているようですが。 自分の目の前に展開されている風景に不思議な気持ちになります。 こんな高所でも牛さんが放牧されているんですね。 そういえばユングフラウでもそうでした。 これがモルテラッチ氷河です。 ベルニナ・アルプス最大の氷河です。 サンモリッツの少し前にあるモルテラッチ駅で下車して、 そこからモルテラッチ氷河までハイキングのハイキングです。 行きはのぼりのため、すぐに息が上がってしまいます。 標高2000m越えをゆっくり歩いていく。 相棒は平地とほとんど変わりないとのこと、うらやましい。 周りの高山植物や木々、アルプスの岩石、山々 氷河源流の白く濁った渓流を眺めながらのハイキングは最高です。 大きな岩の上に横たわっての日光浴カップルもいます。 列車に乗っていたイタリア家族もいます。 この道をずっと歩いてあがっていきます。 今日は暖かくて絶好のハイキング日和。 ハイカ-の服装は平地と変わらず。 私たちはブルゾンや長袖シャツなど 防寒対策をしてきましたが、 それらをみんな捨ててきたい気持ちになりました。 日ごろの心がけのおかげと勝手に解釈です。 この氷河の先端は過去にはもっと手前まできていたのですが、 温暖化の結果なのでしょうか、次第に後退しています。 1990年にはここまでとか、標識も立っています。 地球の変化を感じますね。 温暖化のおかげでなかなか終点にたどり着きません。 途中、蛇紋岩や変成岩や花崗岩の岩をたくさん見ました。 きれいな高山植物も見ました。 はみなさん健脚で、 私たちがどんどん遅れてしまいます。 大きな岩の上に寝転んでいるカップルもいます。 1時間以上かかってようやく氷河の先端が見える所へ たどり着きました。 電動車いすの男性と健常者の女性のカップルに出会い、 写真を撮っていただきました。 とっても仲むつまじそうなお二人、 おふたりだけの時間が流れているようでした。 それにしても電動車椅子で どうやってここまで来れたのでしょう。 道にはごろごろ石があり、 1箇所水が道路を横断して流れているのに。 ここが氷河の先端が見える位置です。 もっと近寄りたかったのですが時間もないのでここで終了。 青い氷河の色がよくわかりますね。 黒い部分も中は光が通れば青いのです。 このベルニナアルプスでは一番大きな氷河だそうです。 むかしツェルマットでゴルナグラ-トから 氷河(万年雪?)の上をスキー滑走したことを思い出しました。 雪をスキーの板で削ると、青く見えました。 あのころは3000M以上でも何も問題ありませんでした。 振り返って見ると、こういう景色でした。 ここもみごとなU字谷ですね。 氷河期にはここも氷河が多い尽くしていたのでしょう。 行きはずっとのぼりだったので、 意識的にユックリ歩きましたが、 帰りはくだりなので楽チンです。 全然高所だと感じません。 イタリア人の家族が前に歩いています。 帰りの電車がないと困るので急いで戻りました。 でも駅にきたらちょっと前に列車がでたばかりなので 30分ほど待つことに。 光に透けて緑が映える針葉樹林の森を眺めて、 目と体を休めました。 山の上のほうを見ると、 岩自体が緑色をしている領域があります。 緑色岩が出ているのでしょうか。 そうです。 2億年前にはテ-チス海だった場所が、 今自分の前にアルプスに姿を変えてそびえています。 この地球の営みの雄大さに比較すれば、 人間個人の営みのどんなにちっぽけなことかと、 そういう気にもなりますね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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