恵比寿Partyの有料試飲イベントで、カリフォルニアとオレゴンの2000年代の熟成ピノ・ノワールとのことで興味があり、サッカーの試合の帰りに寄ってみました。
初めて名前を聞くものもあり、特にオレゴンに期待します。
果たして、カリ・ピノとオレゴン・ピノはどんな風に熟成するのでしょうか?
【カリフォルニアとオレゴンのピノノワール = 試飲ワインボトルと色比較 = 】
<飲んだボトルとエチケット> | [グラスでの色比較 ] |
( ボトルは左からシャスール/フラワーズ/オウター・ワインズ/カレラ ) |
( グラスはChasseur(左)とFlowers。) |
ワインのリストは、ボトル写真の左から下記のとおり。ヴィンテージは全て違っていて古い順です(下記参照)。
・シャスール(シルヴィアズ・ヴィンヤード) 2003
もともと海軍に居た当主ビル・ハンターが除隊後、レストランで仕事をしていてワインに魅せられ、醸造学校とレストラン
の両立から1994年に設立。シルヴィアズ・ヴィンヤードは、キスラーやマーカッシンも単一畑でリリースしている
人気グローワーの畑。
100%マロラクティック発酵、100%除梗。フレンチオークで16ヶ月熟成(新樽率 67%)。
・フラワーズ(シー・ヴュー・リッジ゙・ヴィンヤード) 2005
ウォルトとジョアン夫妻の長年の夢としてソノマに設立。カリフォルニアでのブルゴーニュ品種の覇者として名を轟かせている。
シー・ヴュー・リッジ゙・ヴィンヤードは、22エーカーのみの単一畑。フラグシップのキャンプミーティングよりも海に近く、
標高500m のエレガントで骨格のしっかりとした味わい。
90% 除梗し、ステンレス&フレンチオークで18ヶ月熟成(新樽率 25%)。
・オウター・ワインズ(シェア・ヴィンヤーズ) 2006
オーナーのケニス・ウハスはワインショップやレストランでワインに目覚め、以後ブルゴーニュ品種に特化し、オレゴンや
カリフォルニアの冷涼な産地でワイン造りを行っている。ピノノワールはオレゴン州のウィラメット・ヴァレーで栽培(カリフォルニアの
メンドシーノでも栽培)。夜間に収穫し、ダメージを与えないようにエレガントかつワイルドベリーに複雑な味わいを表現。
日本正規輸入元不明。
・カレラ・ライアン(マウント・ハーラン) 2009
カリフォルニアで最も名前なピノ・ノワールの名手。ジョシュ・ジェンセンは衛星でDRCと同じ土俵を探し出しDRCクローンを植樹。
ライアンはカレラ五番目の畑で、その畑の管理責任者ジム・ライアンから命名。セレックの西側に位置している。
無清澄、無濾過、フレンチオークで16ヶ月熟成(新樽率 30%)。。
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【ワインリストと簡単なコメント】
No. | ワイン名・生産年(地区名等) | 香り順位 | 味順位 | 簡単コメント |
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1 | シャスール 2003
(シルヴィアズ・ヴィンヤード)
【Alcohol:14.3%】 | 2 | 2 | 最初からタンタラのような華やかな果実香、それに熟成したブーケ。
時間が経つとヨード香が強くなり、華やかさがなくなり落ちてくる感じ。味は、コク・旨味があり、且つこの4つの中では一番甘さも感じる。
上の写真のように、色からして熟成が早そうですが、他よりも\3000以上安く一番コスパが良いです。 |
2 | フラワーズ 2005
(シー・ヴュー・リッジ゙・ヴィンヤード)
【Alcohol:13.5(?)%】 | 3 | 3 | 香りは最初閉じ気味で、段々開いてくるものの、シャスール程の華やかさはない。コクはシャスールと同程度だが、シャスール程の甘さは感じない。香味が段々開いてくる感じからも、シャスールより長熟そうであるが、この4本の中では価格が一番高く、知名度から言っても物足りない感じ。
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3 | オウター・ワインズ 2006
(シェア・ヴィンヤーズ)
【Alcohol:14.8%】 | 1 | 1 | 香りは他の3つと異質な感じで一番複雑。枯葉やハーブ、茸のような複雑なブーケ。果実香もあることはあるが、かなり後退している。
味も一番コクがあり、同時にシャスールのような甘さを感じる。酸とタンニンもまとまっていて滑らか。
香りの印象からして熟成が早いのかもと思ったが、アルコール度の高いせいか(?)なかなか長熟そうである。 |
4 | カレラ・ライアン 2009
(マウント・ハーラン)
【Alcohol:13.8(?)%】 | 3 | 4 | ヴィンテージのせいか、リリースしたてよりもかなり閉じている。閉じる時期に入ったのかも?( 時間が経っても変化なし )
味に関しては、4つの中で酸味を一番感じ、逆にコクは一番少ない印象。でも、やはりと言うか味わいは何となく一番ピノノワールぽい(と言うか、一番飲み慣れた、ブルゴーニュに近い味わい)。
飲み易く飲み飽きしないタイプではあるが、この手の短時間試飲では、どうしても薄い印象で評価は悪くなりがち。 |
【シャスールが買えるショップ】 (1番好印象のオウター・ワインズは残念ながら売切れ。シャスール同様扱い自体が少ないです。日本正規輸入元未定とのことですから ... )
( 下位クラスかと? )
Wassys ⇒
シャスール ワインズ ヴレコート ピノノワール[2011] 残:1本
Wassys ⇒
シャスール ワインズ ルシアン リバー ヴァレー ピノノワール[2012] 残:1本
価格の安い方が良かったという皮肉の結果になりました。本日のテイスティングの中で唯一のオレゴン・ピノのオウターは、面白い香りで興味を持ちました。10年以上経たないと出ない香りかもしれないですが、逆にリリースしたてがどんな香りなのか、興味があります。
でも、日本正規輸入元未定ということもあり、なかなか見かけないですね。シャスール共々、Partyにも置いてなかった気が ...
入荷したら直ぐ購入ですかね。