昨年末の12月30日は朝日新聞に、珍しい広告が載った。全8ページの広告ページに、1万3千人を超える人名が、ぎっしりと埋め込まれていたのだ。よく見ると、SMAPへの思いを込めた支援者たちの名前で、ファンの1人ひとりが、この広告のために、資金をいくばくか出したのだという。
「いつもたくさんの愛と勇気をくれたSMAPへ」と題して「一人ひとりができることはわずかでも、集まれば大きな力になることを実感しました。この想いが届きますように」とメッセージが書かれていたが、これは最初、4人のファンが集まって、何かできないかと企画したものだという。
「1口3000円」と決めて、クラウドファンディングを使って呼びかけたところ、最終的に8日間で3900万円集まったというのだ。朝日の広告は1ページ500万円だが、この時ならぬ広告主に、相当サービスしたと思われる。もっとも8ページだったら、1ページ分くらいサービスしても、ホクホクだろう。
ここで改めて、クラウドファンディングの威力が示された感じだ。クラウドファンディングとは、大衆がインターネット経由で、1つのことに協力することで、一般的には資金調達を指す。高齢者はほとんど参加していないが、若者たちは積極的に参加するのだ。
今回の大成功で、クラウドファンディング業界は大きく前進した感じで、今年以降、相当伸びるのではあるまいか? ともかくいまの大衆は、1つのことに集結しやすい。一種のポピュリズムともいえそうだが、デモともからんで、大きな成果を挙げそうだ。
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