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カテゴリ:櫻井秀勲の目
浅田真央が引退した。オリンピック金メダルを目指したが、遂に叶わなかった。素人の目からすると、真央の絶頂期は10代にあったように思われる。そうなると、彼女の競技人生の最大の不運は、その誕生日にあったといってもいいだろう。
トリノ五輪は2006年2月10日から開催された。この前年の浅田は14歳だったが、このときが絶頂期だった。このままオリンピックに出場できたら、金メダルを獲得できたかもしれない。ところがオリンピックの決定は「五輪前年の6月30日時点で15歳以上」というもので、1996年9月25日生まれの浅田は87日、生まれるのが遅かったのだ。 この最初のつまずきで、2010年のオリンピックでは韓国のキム・ヨナに破れて銀。つづく14年では6位と惨敗し、遂に来年の平昌五輪を断念して引退となった。 この引退記者会見は本人も涙したが、日本人全員が同情の涙を流した、といってもいいだろう。この記者会見では、ちょっとしたハプニングがあったようだ。NHKの女子アナが「トリプルアクセルに声をかけるとしたら?」という質問を投げかけたのだ。 「人間でない技に声をかける」という難問に浅田は考え込んでしまったが、その答えがすばらしかった。「なんでもっと簡単に跳ばせてくれないの?っていう感じです」 これには会見場がどよめいたというが、まさにそうだったろう。浅田の競技人生は、トリプルアクセルとの闘いだったからだ。それにしても浅田ほど全国民から愛された選手はいなかった。もうこれからは、ゆっくりプロの滑りを見せてくれればいい。 男と女の深層心理学講座 <週末書斎勉強会> リーダーになるための「着眼と発想力」 早稲田運命学研究会 櫻井秀勲Facebook お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017/04/14 01:24:31 PM
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