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「日本は沈まない」。そういって日本株を買い下がっている投資家がニューヨークにいる。ジャン・マリー・エベイヤール氏。米資産運用大手ファースト・イーグル・ファンズの運用者として2本のファンドを担当、総額300億ドル(約3兆円)をグローバルに動かす人物だ。1つのファンドは日本株への配分比率が20%近くに達し、もう1つは日本株の比率が欧州株を上回るといった入れ込み方だ。シマノの株式を1割強保有する実質第2位の大株主でもある。
「ベンジャミン・グレアム氏タイプの投資だ」と同氏。グレアム氏は米国のバリュー投資の父とも呼ばれ、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が師と仰いだ人物だ。深く割安になった株式を見いだすグレアム流の視点でみれば、今の日本株は米欧市場よりも投資機会が多いというのがエベイヤール氏の主張だ。 同氏が好んで使うモノサシは2つ。1つはネットキャッシュに対する株式時価総額の低さ。企業が保有する現金よりも企業自身の時価総額が小さいといった、極端に売り込まれた銘柄が相次いでいる。もう1つは営業利益に対する企業価値(エンタープライズバリュー)。事業の収益性に対して市場の評価が非常に低くなっている銘柄を国際比較で探す。 前者のモノサシなら長府製作所、後者ならファナックやキーエンス、SMCなどが魅力的だという。「キーエンスなどは仮に来期の営業利益が3~4割減ったとしても米欧の同業他社より割安にみえる」との見立てだ。「目先半年は厳しいかもしれないが、5年先を見て投資している」。同氏のファンドはSMCを5%弱保有。東宝や小野薬品工業の保有比率も高い。 同氏の実績は米国内でよく知られている。米マーケットウオッチによれば、1997年から10年連続で年間運用成績がプラスという全米で10本しかないファンドの一つだ。 各国株式市場の指標を比べてみよう。株価純資産倍率(PBR)でみれば日本市場は昨年7月時点では1.9倍だったが、前週時点で1.2倍に低下した。主要市場で最低水準だ。 (中略) 米住宅ローンの焦げ付きを発端にした世界的な金融市場の混乱の波をかぶり、昨年夏以降、日本株も大きく調整した。ヘッジファンドが傷み、レバレッジを縮小する過程で日本株売りを加速する動きも目立った。しかし短期的な市場のろうばい状態は行き過ぎることもある。本来の価値からみて今の株価水準は割安と判断し、静かに買いを入れる投資家が動き出している。 米金融不安、急激な円高、国内政治の混迷と日本株投資を避ける理由は枚挙にいとまがない。そのかげで市場全体が総悲観に染まるのを待ちわびている投資家がいる。グレアム氏の主張によれば、楽観主義者に売り、悲観主義者から買う現実主義者が賢明な投資家、ということになる。 証券取引所が発表する投資主体別売買動向。個人の取引のうち「信用」と「現金」とを分けてみると、株式相場が下がったときには「現金」がほぼ決まって買い越しとなる。買い下がり派の中に賢い現実主義者が含まれている可能性がありそうだ。 (日経ベリタスより抜粋) (感想のメモ) 静かに買っているやつはいつもいるわけで。。。 「その積みあがった現金をいただきたい。」という外国人の主張は変らない。 キーエンス(6861) 利益剰余金3803億円ー有利子負債0>売上1827億円 ファナック(6954) 利益剰余金8787億円ー有利子負債0>売上4195億円 SMC(6273) 利益剰余金3928億円ー有利子負債158億円>売上3396億円 長府製作所(5946) 利益剰余金916億円ー有利子負債40億円>売上565億円 小野薬品(4528) 利益剰余金4143億円ー有利子負債0>売上1417億円 シマノと東宝は違うが、外国人が真っ先に買いそうな中型株バリュー株グループ。 風が吹いてくれば、ここらから来て次に小型の順番か? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年03月30日 22時02分56秒
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