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カテゴリ:中国人という人たち
中国人は、どうかしてしまったんじゃないだろうか?
あんたたちは、情熱的で、単純で、ゴージャスなものが好きなんじゃなかったの!? 今年度の「超級女声」ファイナルが終わった。 なんと私を魅入ってしまったあのシャン・ウェンジエ (ああ、楽天は中国語入力できなくて不便だ!)が チャンピオンになってしまった!! あんなに表情が貧しくて、反応が鈍くて、言葉数も少なくて、 しゃべっても声がくぐもって聞き取りづらくて、おまけに美人でもなんてもなくって、 どう考えても中国人の嗜好には合っていないはずなのにである。 それも519万票というとんでもない得票数で! 去年の優勝者・李宇春(リー・ユゥチュン)が獲得した350万票が驚異的と報道されたが、 それを大きく上回る519万って何なんだ??? 2位の譚維維(タン・ウェイウェイ)という女性でさえ480万票。 CCTVが超女に対抗して制作のオーディション番組 「夢想中国」の優勝者の獲得票数が110万票、 これまた人気だった上海東方衛星テレビの「我型我秀」の人気No.1の男の子も72万票。 新聞各紙の報道では、この3つのオーディション番組が 視聴率でしのぎを削っていると報道されていたけれど、 それと比較してもいくらなんでも多すぎないか??? そもそも今年の大会は去年ほど視聴率取れていない雰囲気だった。 周囲の中国人の間でも「去年は見ていたけど、今年は見ていない」が大多数。 ホントに一体誰が投票したんだ? ここでご存知ない方にご説明を。 上記に名前の挙がった3つのオーディション番組は、 基本的に、オーディション会場に陣取る審査員たちと、 視聴者からの携帯電話のSMSを通じての投票の、 二つの手段によってセレクションがなされる。 「超女」の場合、全国決勝が始まってしばらくして投票形式が変わり、 SMS以外にも、固定電話、WEBからも投票が可能になった。 さらに一人15票までという上限がついた。 そのころ突然シャン・ウェンジエへの支持票が激増した。 彼女の支持層である白領(ホワイトカラーの意味)が、 ネットに接続しやすい環境にあるのが原因と言われた。 去年のような異様な盛り上がりはなかったものの、中国人はやはり熱い。 誰かのファン組織から投票を呼びかけのSMSが頻繁に携帯に着信するらしい。 このファン組織というのが、選挙の“選挙対策本部”みたいなもので、 中には、票の獲得を専門的に請け負う組織に委託するところもある。 最初は番組出場者同士の競争から始まるのだが、全国大会も佳境に入ると、 それはすでにファン同士の組織力の戦いへとその質が変貌するのである。 ほとんど選挙だ。 選挙、そう、この国の一般の民衆にとっては、誰に票を投じても咎められることのない、 中国4000年の歴史始まって以来、最大規模の多数決。 それがテレビのオーディション番組である。 そこで中国で選挙というものが行われる仮定してみる。 「○○○(出場者の名前)、永遠支持イ尓!!」なんて掲示板の書き込みは、 「×××(政治家の名前)、永遠支持イ尓!!」ってなるんだろうか? ・・・こわいな。。。 超女に関しては、ネット上の流言蜚語や盗撮写真などが飛び交った。 収拾つかない状態になって、多分、結局ネットは閉鎖。 現実の世界でも、それ以上のどろどろの拉票活動(票の獲得活動)が行われそうだ。 すぐに熱くなる人たちのこと、一度やると決めたら手がつけられない。 ・・・当分、ここで自由に投票ができるのはオーディションくらいなもんじゃないんだろうか。 シャン・ウェンジエに関しても、本人が知らないところで相当の人海戦術が行われていたはずだ。 後に誰かがついたというのも考えられる。 そして、彼女がNo.1になった。 正直、この結果うれしいのかどうか、自分でもよくわからない。 多分、ウェンジエ本人もよくわかっていないんだろうな。 第一、彼女、全然アイドルらしくないんですよ。芸能界にも合っているとは思えない。 あんまり華々しいポジションにいるより、 「おっ、しぶいね~」みたいなタイプだと思うんですが。 ただ、一挙に熱くなったファンたちはそれを許さなかったというか。 トップに立ってしまった彼女は、何かにつけ批判の矢面に立たざるを得なくなるだろう。 そのときに彼女のクールさと歌唱法は、 まだ“個性”として受け入れ続けていられるだろうか? 大会が終わった瞬間、今回の優勝を喜ぶより、彼女の将来が案じられるようになりはじめた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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