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July 5, 2005
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テーマ:Jazz(1968)
カテゴリ:カテゴリ未分類
●アントニオ・カルロス・ジョビンの音楽のほとんどは、ボサノヴァとは何の関係もないものです。


『アントニオ・カルロス・ジョビン ―ボサノヴァを創った男』

『ボサノヴァを創った男』とされているアントニオ・カルロス・ジョビンは、
彼自体が、すなわちボサノヴァといったイメージが強いものです。
しかし、ジョビンは50歳を過ぎた頃に、
「僕の音楽の80パーセントは、ボサノヴァとは何の関係もないものだ」と発言しています。
この言葉の中には、自分の音楽が世界に認知された、ポップス音楽としての「ボサノヴァ」
というジャンルにカテゴライズされることへの拒絶を示しているように思います。
現実に、交響曲など全くボサノヴァではないものもたくさん作っています。

そして、ジョビンはいつもこう言っています。
「私は私の音楽をやってきただけです」
彼は生涯、自分の好きな音楽を作り出すだけだったのです。

彼は若い頃から「ザ・マン・アイ・ラブ」「ナイト・アンド・デイ」「アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン」
「ラブレター」などといったアメリカン・スタンダード・ナンバーを聴いて過ごし、
死ぬ直前にピアノの上に置かれていた譜面が、これも有名なスタンダード・ナンバーの
「ゼア・ウイル・ネバー・ビー・アナザー・ユー」であったといいます。
これらの曲はみんな、もともとは素敵な歌であり、
ジョビンもそのようなスタンダード・ナンバーとしての歌と同じように、
自分の音楽を響かせていたのではないでしょうか。

もう一人の『ボサノヴァを創った男』として忘れてはならないジョアン・ジルベルトも、
「自分のやっている音楽はサンバである」と言っています。

ブラジルでは、もはやボサノヴァという音楽は完全に過去の音楽になっています。
ごく一部の人達が今もやってはいますが、主流はMPB(ブラジル・ポピュラー・ミュージック)というものです。
しかし、ジョビンの曲は今もなお、スタンダード・ナンバーとして生き続けているのです。





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Last updated  July 5, 2005 03:41:15 PM
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