4256276 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

All The Things You Are

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
April 1, 2007
XML
テーマ:Jazz(1967)
カテゴリ:Album
Nasty Gal

ナスティ・グァル / ベティ・デイヴィス
Nasty Gal / Betty Davis

【邦題:悦楽の女王】

オリジナル盤発売日:1975年

1.Nasty Gal 悦楽の女王
2.Talkin Trash 恍惚の囁き
3.Dedicated to the Press 記者に捧げる歌
4.You and I マイルスと私
5.Feelings 官能の叫び
6.F.U.N.H. ファンキー・スーパー・スター
7.Gettin Kicked Off, Havin Fun エロスへの招待
8.Shut off the Light 闇の中の愛撫
9.This Is It! ファンキー・エクスタシー
10.Lone Ranger ローン・レンジャー

----------

これは、1973年に、アルバム『Betty Davis(邦題:褐色のファンキー・クイーン)』で、
スライ・ストーン、ポインター・シスターズ、ラリー・グラハムをしたがえ戦慄のデビューをした
ベティ・デイヴィスの3枚目、1975年のアルバムです。

タイトルの「Nasty Gal」とは、「汚い女」、「けがらわしい女」、「ひどい女」といったような意味です。
それを当時発売されたレコードの日本盤タイトルでは『悦楽の女王』と付けられました。
それぞれの曲の日本語タイトルも、「悦楽」、「恍惚」、「官能」「エロス」、「愛撫」、「エクスタシー」と、
なかなか過激なものです。

ベティ・デイヴィスは、本名をベティ・メイブリーと言い、
11歳から曲を作り始め、ニューヨークやヨーロッパでトップ・モデルとして活躍していたところ、
1968年、24歳でマイルス・デイヴィスの2番目の夫人になり、ベティ・デイヴィスを名乗りました。
アルバム・デビュー当時はすでに離婚していたものの、
その後も、そのままベティ・デイヴィスを芸名にしています。
ベティは、マイルスから作曲、編曲、プロデュースなどを学び、
次第にニューヨーク周辺ではソングライターとして注目されるようになり、
ニューヨークのミュージック・シーンではベティ・デイヴィスの名が知れ渡ります。

マイルス・デイヴィスが、ベティと結婚直後にレコーディングした『キリマンジャロの娘』には、
彼女に贈った「ミス・メイブリー」が収録されおり、
ジャケットにも彼女のポートレートが用いられています。

ジミ・ヘンドリックスはベティの親しい友人であり、マイルスはそのころから、
ジミ・ヘンドリックスやスライ&ファミリー・ストーンなどのブラック・ミュージックに関心を寄せ始め、
大きな影響を受けるようになります。
これは明らかにベティの影響によるもので、
スーツを脱いでカラフルなファッションを身にすることになったのも、
彼女のアイディアによるものであったようです。

ベティはマイルスと離婚するとモデルとしてヨーロッパで活躍していましたが、
ジミ・ヘンドリックスの急死にショックを受けて帰国します。
帰国したベティは旧友であるサンタナに在籍していたマイク・カラベロと再会した際、
ヨーロッパで書きためていた曲を見せたところ、
彼は、すっかり惚れ込んでしまい、サンフランシスコ行きが決まったのでした。

サンフランシスコではサンタナのメンバーたちとセッションを重ねるなどして、
ベイ・エリアのミュージシャンたちと親交を深めていき、
1973年、スライ&ファミリー・ストーンの元ドラマーのグレック・エリコのプロデュースで、
ニール・ショーンを初めとした元サンタナのメンバー、グラハム・セントラル・ステーション、
タワー・オブ・パワー、そしてスライ・ストーンの参加という豪華メンバーで、
ファースト・アルバム『Betty Davis(邦題:褐色のファンキー・クイーン)』をリリースしました。
こうして、センセーショナルなデビューを飾ったベティは、バルティモアのロイオラ大学で初のコンサートを行いましたが、
5000人収容のホールに7000人が押しかけ、1000人は立ち見で、
1000人はホールに入れず外に並んでいたというほど、すさまじい人気だったと言います。
1974年のレコード・ワールド誌によれば、
女性R&Bヴォーカル部門でミリー・ジャクソン、アン・ピーブルスに続いて3位にランクされています。

1975年の作品のこのアルバムは、彼女の3枚目のもので、
すでにマイルスと離婚していたものの、二人はその後も交流を続けており、
1曲だけマイルスとギル・エヴァンスの協力を得てレコーディングが行われています。

それは4曲目の「You and I(邦題:マイルスと私)」で、
全曲ベティの作曲による、強力なファンク・ミュージックが展開される、このアルバムの中において、
マイルスと共演したこの曲だけは美しいバラードになっています。
また、作曲のクレジットはベティとマイルスとの共作になっています。

なお、ベティ・デイヴィスは、日本においてはCDでは発売されておらず、ほとんど知られていないでしょうが、
アメリカにおいては、マイルスのことなどを知らない人たちの間で、
いまやカルト的なシンガーとして、熱狂的な支持を受けています。

にほんブログ村 音楽ブログ ジャズ・フュージョンへ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  April 1, 2007 11:33:07 AM
コメント(1) | コメントを書く
[Album] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.