10山車一覧 その3
六日町附祭若者連紅蓮炎上 本能寺天正10年(1582)6月2日未明、軍馬の響きが京の町にとどろいた。「敵は本能寺にあり」明智光秀率いる1万3千の軍勢が、主君織田信長が泊まる本能寺に襲いかかった。「是非に及ばず」謀反の主が光秀であることを知った信長は、自ら弓を持ち槍を取って防戦奮闘。しかし、もはや勝ち目がないことを悟ると、森蘭丸に命じ本能寺に火を放つ。信長の無念さを現すがごとく寺を覆いつくす紅蓮の炎の中信長は天下一統を目前に自害して果てる。類家山車組北宋三遂平妖伝<題名設定の趣旨>平妖伝は、中国、明の末に成立した小説の一つ。水滸伝や西遊記と同様、民間の語り物から生まれたと考えられている。日本には、江戸時代に伝わり、滝沢馬琴が深く傾倒したことで有名である。<山車の概要>中国は宋の時代、天界の秘伝書「如意宝冊」を会得した老孤とその息子、娘の3匹の狐が則天武后の生まれ変わりである軍人とともに反乱をおこす。山車は反乱を起こすも、朝廷軍や天界の武神九天玄女らに討伐される場面と、道士たちによる妖術合戦による、2場面の構成。十六日町山車組天下の大泥棒『石川五右衛門』むがし、石川五右衛門てへる大泥棒がいだったど。ある時、五右衛門は太閤秀吉さまのいるお城のしゃちほこば盗むべど考えだんだど。五右衛門は手下さお城さ忍び込ませで、自分は大きだ凧っコこしらえで、ゆうゆうど空さ舞い上がったんだど。お城ではサァ秀吉さまど加藤清正どがではってきて上ば見上げだんども、どうするごどもでぎながったど。どっとはらい。鍛冶町附祭若者連里見八犬伝上段中央に主役・伏姫と八犬士のひとり、少年犬江親兵衛が立っています。脇にいるのが里見家の敵、蟇田素藤(向かって左)と玉梓(右)で、正邪を対比させました。中段は、芳流閣で犬塚信乃と犬飼現八が戦う名場面。ほかに、女芝居の一座で女装して踊る犬坂毛野、信乃の義兄弟・犬川荘助、化け猫を討ち取る犬村大角(向かって右回転)相撲が強い巨漢、犬田小文吾(左り回転)と、八犬士の活躍ぶりを紹介しました。八戸市職員互助会歌舞伎舞踊・壽菊薫 縁 羽 衣この舞踊は一族と故人の遺徳を称える祝祭歌舞伎であります。天界の月宮殿の庭園には数多くの菊が咲き乱れ菊合せの宴が開かれ天人天女を従えた天帝が鎮座し詩歌を作り楽しんでいる。そこへ東西南北守護の神、白虎、青龍、朱雀、玄武が菊の宝物を携え祝いに現れる。又、宿星の童子も姿を現し天帝の長寿を祝い連舞となる。天帝は喜び一同に薬酒、菊水を授け一族繁栄と幸福を祝って幕となる。天皇御一家に見立てての場面であります。吹上山車組ヤマトタケル八戸の生んだ歌舞伎役者、市川笑也が注目を集めた「スーパー歌舞伎・ヤマトタケル」を基に創作。帝に命ぜられた小碓命(ヤマトタケル)が、熊襲・蝦夷の征伐に勝利し、息吹山の山神退治にも成功する場面。主役は自らも深く傷つき大和に帰りつく事なく息をひきとったタケルの魂が、御陵が築かれた志貴の里から、白い鳥となって大和に飛び立つ場面。さらに、走水にて愛を貫く弟橘姫が入水する、以上4場面を山車で表現する。八戸共作連山車組桃太郎凱旋の場今年は、平成5年に作りました山車も安全、安心を考えた場合、不安なこともあり新しく横3m20センチ長さ7m高さ4m20センチの山車に作くり替え、昭和30年代の二重欄干(伝統山車)山車に、日本の代表的な童話の一つ桃太郎が鬼ヶ島の鬼を退治し沢山の宝物をお土産に、さる、きじ、いぬをお供に凱旋る場面と迎えるお祖父いさん、お婆さんの場。糠塚附祭組浦島太郎を見送る乙姫さま今年の糠塚附祭組は、八戸三社大祭参加50周年記念ということで、誰でも知しっている昔話、浦島太郎にしました。助けた亀につれられて竜宮城へいった浦島太郎は、美しい乙姫様や人魚魚たちと、楽しい毎日を過ごしているうちに故郷の母を思い出し乙姫様に玉手箱をもらって故郷へ帰る浦島太郎。山車は乙姫様や人魚、魚たちに見送られて帰って行く浦島太郎。長横町粋組女・七福神と十二支観音今年の山車は創作の縁起物を集合させた「女・七福神と十二支観音」。主役は七福神の持ち物を持った美女七人。そして美女の廻りには十二支の守り本尊である千手観音菩薩、虚空蔵菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩、勢至菩薩、不動明王、阿弥陀如来を配置した。