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カテゴリ:スポーツ・勝負事
ポイントを決めると「チョーレイ!」と大声で叫ぶことで有名な
卓球の張本智和選手が中学2年という若さで全日本選手権を制してしまった。 正確に言うと14歳6ヶ月となり、もちろん史上最年少のチャンピオンである。 相手は日本選手権4連覇中で、合計9回優勝している不動の王者水谷隼選手。 セット数は4-2だった。 張本と水谷は今回が二度目の対戦であり、前回も張本が勝っている。 ただ、試合前のインタビューを聞くと、 張本が前回のレベルのままなら水谷は勝算があると思っていたようだ。 「チョレイ」対策に関しても、「耳栓をしていく」とジョークで答える余裕があった。 ところが、試合後のインタビューでは全く内容が変わってしまった。 ◆世界選手権とは比べものにならないくらい成長している。 ◆中国の選手と同じくらいのレベル。 ◆彼が100%の力だったら何回やっても勝てない。 ◆張本が出て来る前に自分がたくさん優勝しておいてよかった。 ◆それぐらい強い。 「彼が100%の力だったら」というのは、当然ながら 「今回が100%以上の最高のできだったというわけではないのなら」という意味である。 「この試合の力をいつでも出せるのなら日本人では勝てない」ということだ。 スポーツ選手は滅多に吐かない「完全に降参」を表すセリフである。 名前からして中国人と日本人のハーフなのではないかと思っていた。 だが、残念ながらご両親とも中国人だった。 お父様は47歳で、もと中国の代表選手である。 1998年に日本にコーチとして招かれ、 現在は男子日本ジュニアチームのコーチをしていらっしゃる。 お母様は44歳。やはりもと中国代表だった。 つまり智和君は卓球選手になるための最高の血筋を引いているということになる。 智和君は日本で生まれたが、日本の法律では 両親の国籍がはっきりしている場合は誕生の瞬間には日本国籍を取得できない。 彼は中国人として日本で生活していたわけだ。 だが、小学校4年生のとき、本人が日本への帰化を希望。 それに伴い、お父様も日本に帰化することを決めた。 ただ、お母様はまだ中国国籍のままだそうである。 彼の出自を知ると、「なんだ。やっぱり中国人には勝てないんじゃないか」と思えてしまう。 私は学問の世界よりもスポーツの世界の方がDNAによる影響が大きいと思っているので、 確かにご両親の血は色濃く智和君の素質を染めているような気がする。 しかしながら、結論を出すのはまだ早いと思う。 お父様が育てている日本人ジュニアの中から、第二の智和君が登場しないとも限らない。 智和君と同様に、これから10年、20年と鍛え続けてもらえれば、 常に中国人選手と対等に戦える選手が出てくるかもしれないのだ。 それに、智和君はこの日本で生まれ、日本で育ち、日本人として生きることを選んでくれた。 もうすでに、実に立派な日本人なのである。 東京オリンピックでは日の丸を背負って大いに活躍してくれるはずだ。 あの「チョーレイ!」がうるさすぎて嫌だという人もいるようだが(笑)、 そこは中学2年生ということでおおめに見てもらいたい。 20歳を過ぎる頃にはあそこまで大きな声では叫ばなくなるだろう(笑)。 いずれにしろすごい新星が現れた。 これから身長が伸び、フットワークがどれくらい変わってくるかはわからないが、 今年の世界選手権、来年の全日本、再来年のオリンピックと、 「超新星」智和君には大いに期待したいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018年01月22日 03時48分27秒
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