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2007.09.05
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少し間が開いてしまいましたが、前回の続きです。

幻想1


どうもいろんなところで放射線が「有効に」使われているようだ、というのが前回の最後でした。

次の展開としては、この有効に使われているという「放射線」というのはそもそも何なのか?という話になるわけです。

しかし、物理が不得手のものにとっては、残念ながらあまり望ましい話題とはいえず、うまくいくか心もとないのですが、なんとかがんばって、それもできるだけ簡略に整理したいと思います。



前回出てきたPET検診やがんの治療に使用される放射線には、「エックス線」や「ガンマ線」と呼ばれるものが使われています。


周知のように、光は波長により色が変わります。

波長が長ければ赤、更に長くなると赤外線になります。

逆に波長が短ければ、青、紫を示し、更に短くなると紫外線になります。

紫外線より波長が短くなるとX(エックス)線と呼ばれます。

ちなみに、X線とγ(ガンマ)線とは発生方法の違いで定義されているので、波長でX線とγ線を区別はできません。


光の波長.jpg



今更ですが、健康診断などで撮るレントゲン写真=X線です。

X線とγ線は、「高いエネルギーを持った波長が短い電磁波」という放射線の定義のひとつとなります。

しかし、これだけが放射線というわけではありません。




例えば、がん治療の最先端で使用されている重粒子はこれらとは違います。

それは、放射線のもうひとつの定義である「高速で動く粒子」のことであり、それも「加速器」という巨大で複雑な機械を使って「人工的に」放出させた放射線ということになります。


「高速で動く粒子」には、「自然に」放出される放射線もあります。

この「自然に」放出される放射線について、その仕組みが理解できると、放射線全般についておおよそのことが分かったような気になれるので、そのあたりを少し詳しく整理してみることにします。



昔(私にとっては)、「元素の周期表」というものを覚えさせられた記憶があります。

物理の教科書の表紙の見返しあたりに、「原子番号」順に、色付けされてきれいに並んでいた表、あれです。

例えば水素とか、酸素とか、鉄という「元素」は「原子」から成り立っていて、その違いは「原子の数」だというわけです。

(水素は1、酸素は8、鉄は26の原子から成り立っている。)


話はくどい感じになってしまいますが、この原子はさらに、正の電荷を帯びた「原子核」と負の電荷を帯びた「電子」から構成されています。

そしてさらに、原子核のほうは「陽子」と電気的に中性な「中性子」から構成されています。

そして、この陽子と中性子の個数の合計を「質量数」と呼びます。

つまり元素の重さは、原子の中の原子核にある、陽子と中性子の個数の合計で決まるというわけです。

(ちなみに、原子番号=陽子の数だそうです。)



元素は定義された時、永久に変わらないものだと思われていました。

しかし、元素の中には、時間が経つと別のものに変わるものがあることがわかりました。

詳しく調べてみると、同じ元素でも重さが違うものがあり、この重さの違いによってあるものは不変であったり、あるものは時間が経つと別の元素に変わってしまうことがわかりました。


同じ原子番号の元素でも、原子核にある中性子が「決まった数よりも」多く含む元素というものがあるのだそうです。

すると、「質量数」(陽子+中性子の個数の合計)が増えるので、元素の重さは若干ですが「普通の」元素よりも重くなるわけです。

これを「同位体」(アイソトープ )と呼びます。

元素は同じでも、原子核(の中の中性子の数)が違うものがあるというわけです。

このような原子核の種類のことを「核種」といいます。



核種.jpg



「核種」の中性子の数の多少は元素の化学的性質にはまったく関与しなくて、元素周期表の中での位置は変わらないので「同位」なわけです。

同位体を区別して表すときは、質量数を示して、たとえばカリウム同位体は、「39K」、「40K」、「41K」というように書きます。

同じように、ほとんどの元素には数種の同位体が存在しています。


こうした同位体には、原子核の構成が「安定なもの」と「不安定なもの」があるそうです。

このうち不安定な同位体は、「自ら原子の構成をかえて、より安定な元素へ変化しようとする性質」(「壊変」、「崩壊」)があります。

こうした性質のある元素を「放射性同位体 」(ラジオアイソトープ)、 または「放射性核種」と呼びます。

この「壊変」=「崩壊」時に、原子外に放出される余った粒子やエネルギーのことを「放射線」と呼ぶわけです。



壊変.jpg


放射線には、原子核粒子を放出するα(アルファ)線(=α崩壊)と電子を放出するβ(ベータ)線(=β崩壊)があります。



どのようにして放射線が「自然に」放出されるのかというところまでは、何とかたどり着くことができたようです。


自然界にはこのような放射性同位体がたくさんあるのだそうです。

地球上(地球物質)に多い放射性同位体としては、ウラン238 (238U)、トリウム232 (232Th)、カリウム40 (40K)、ウラン235 (235U)、ルビジウム87 (87Rb) などがあります。



これらはいずれも天然の鉱物中に、安定同位体とともにおおむね一定の量が含まれています。

このうち普通の岩石にもわりとたくさん含まれていて、「温泉学的に」重要なのはウラン238(存在度99.2745%)とトリウム232(100%放射性核種)です。



ということで、ここでいっきに「放射能泉」についても触れたいと思います。

(自然のすごさを感じることができます。)

長くなりますが、「温泉の科学」さんから引用させてもらいます。


放射性同位体は最終的には安定な元素に変化していきますが、ウランやトリウム(Th)などの極度に重い元素はすぐには安定になれなくて、いくつもの段階を経て、長い時間かかってようやく鉛(Pb)になって安定します。

この途中にはたくさんの中間的な元素がつくられますが、このような過程を「放射壊変系列」とよんでいます。


放射性同位体が壊変してできる次の同位体を「娘核種」、もとの同位体を「親核種」といいます。

このさいに壊変する速さは、親娘の同位体の種類ごとに一定になっていて、温度や圧力などの外的条件には左右されません、これを壊変定数といっています。

壊変定数は同位体化学の研究には基礎となる重要な値ですが、やや取り扱いが難しいので、一般に壊変の速さを記述するには、「半減期」のほうがよく使われます。

半減期は、壊変によって親核種の原子核の数が1/2になるまでの時間です。

半減期の短い同位体は壊変がすばやくおこるので、比較的短時間でその存在がゼロに近くなってしまいます。

半減期の長い同位体は、長い時間を経過しても存在し続けることができます。

先にあげた、地球物質としての存在量が多い放射性同位体は、とくに長い半減期(数十億年)をもっているので、いまでも生き残って岩石中に存在できているわけです。

それよりも半減期の短いものは、地球45億年の間にほとんどが壊変してしまって、存在量がごく僅かになっています。



具体例として、ウラン238の崩壊系列(崩壊の過程)をみてみると、


ウラン238の半減期は約44.9億年で、最終的には鉛 (206Pb) になって安定します。

その間にできるおよそ11段階の放射性娘核種のなかでもっとも重要なのが、5段階目に出来る「ラジウム226 (226Ra)」 です。

ラジウムは周期表でIIa族のアルカリ土類金属で、同じなかまにはMg(マグネシウム)やCa(カルシウム)があります。

このふたつは温泉分析表でもおなじみな元素です。

ラジウムも化学的にはMgやCaと似たような性質を示すので、温泉水中の化学的挙動をかんがえるときに参考になります。

ラジウムは温泉水中にも含まれていますが、その量はたいへん僅かで、温泉法による療養泉の規定でもラジウム塩として一億分の1mg以上、鉱泉分析法の規定では一億分の10mg以上となっています。

つまり普通の含有イオンの数億分の1くらいしか入ってないということです。

普通の人が入浴や飲泉で含有量の多寡を体感できる濃度ではありません。

こんな僅かでも、ラジウムは強力な放射線(おもにアルファ線)を出しているので、療養効果が期待できるわけです。


ラジウムの次の壊変では、不活性の気体元素の「ラドン222 (222Rn)」 ができます。

ラジウムの半減期は1622年なので、温泉水中にラジウムがあると我々の時間感覚では半永久的にラドンを生産するというわけです。



ウラン238がどんどん崩壊していって、ラジウムへ、そしてさらにラドンになることがわかりました。

では、トロンはどうでしょう。


トリウム(232Th)は、その100%が放射性核種からなるという点で珍しい元素です。

つまり地球内のトリウムは、いずれは全て壊変して無くなってしまうということです。

とはいってもトリウムの半減期は約139億年もあるので、地球滅亡とどっちが先か、というようなずっと先の話です。

トリウムの崩壊系列では、5段階目にできる気体のトロン(Tn)が重要です。

しかし、トロンという元素は周期表のどこにものっていません。

じつは化学記号で書くと、220Rn つまりその正体はラドンなのです。

上のウラン238の崩壊でできるラドン(222Rn)よりも質量数が2だけ少ないですね、まぎらわしいので、特別にトロンという名前でよんでいるわけです。

化学的な性質はもちろんラドンとまったく同じです。


(「温泉の科学」より http://www.asahi-net.or.jp/~ue3t-cb/bbs/special/sience_of_hotspring/sience_of_hotspring_4-6.htm)


放射性同位体が「自然に」崩壊していく過程で放出された放射線が、微量ながらも温泉に溶け込んでいるというのが「放射能泉」というわけです。



また次回に続く、になってしまいました。






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Last updated  2007.10.08 10:29:11
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