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2007.09.07
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9月5日の続きです。

海の魚


前回では、放射性同位体という元素の原子核が、自然に崩壊していく過程で放出されるエネルギーを放射線ということが分かりました。


このような分野の話題になってしまうとは予想外の展開なのですが、せっかくここまで来たのならと欲が出てきてしまいました。

ということで、もう少し整理してみます。

それは、原子力エネルギーってどうなっているかということです。


結論を簡単にいってしまうと、どうやら「原子力」と名のつくものは、原子核に人工的(人為的)に「核分裂」というものを起こさせて、その時に出る莫大なエネルギーをたとえば発電や兵器として利用するということが原理となるようです。


原子核では陽子や中性子が非常に強い力で結ばれています。

原子核が分裂すると、陽子や中性子を強く結んでいた力が解き放なされるため、とても大きなエネルギーを放出します(「核分裂」と呼ばれます)。

また分裂するときに新たな中性子を放出します。

この新しい中性子が別の原子核に当たってそれを分裂させ、そのとき出る中性子がまた別の原子核を分裂させるというように、エネルギーと中性子の放出が続きます(「連鎖反応」と呼ばれます)。

ウランには通常、陽子と中性子の数の合計(質量数)が238個のもの(ウラン238)と、235個のもの(ウラン235)の2種類があります。

軽いほうのウラン(ウラン235)の原子核は外から中性子を当てると、簡単に中性子を吸収して不安定な原子核となって、やがて分裂してしまう性質を持っています。

このとき放出されたエネルギーは、分裂してできた破片(核分裂生成物と呼ばれます)を激しく運動させて、その周りにある他の原子との衝突を繰り返しながら、物質全体の温度を上げます。

これが、原子力による熱が生み出される仕組みです。

この熱を利用しやすいようにウランを固めて集めたものがウラン燃料で、その燃料の中で核分裂が安定して起こるようにコントロールし、そのときに出る熱を水など(冷却材と呼びます)に安全に伝えるようにした装置が原子炉です。

ウラン燃料から取り出された熱で冷却材を暖めて、蒸気を作り、その蒸気を発電機に直結した羽根車(タービンという装置)に勢いよく当てて回転させ、発電機をまわして電気を起こします。

これが原子力発電所です。



上述のように、原子力発電の燃料はウラン、それもウラン235のほうです。

放射能泉のほうはウラン238でした。

ウラン235も238も地球物質として天然に存在すると前回述べましたが、実は、天然に存在するウランは、その大部分が「燃えにくい(核分裂しにくい)」ウラン238で、「燃える(核分裂しやすい)」ウラン235は全体の0.7%しか存在しないのだそうです。

そのため、効率よく燃えるようにするために、原子力発電の燃料はウラン235の割合を約3~4%まで高めたものを利用します。

これを「濃縮ウラン」と呼んでいます。

(兵器として使われる場合は、ほぼ100%に近くなるまでウラン235の割合を高めますが、原子力発電の燃料とする場合は3~4%の濃縮でいいのだそうです。)


ただし、ウラン235とウラン238とでは化学的な性質はまったく同じなので、ウラン235の濃縮はウラン238とのごくわずかな重さの違い(235と238の違い)だけを頼りに行う。

ガス拡散法とか遠心分離法などがあるが、実際には非常に難しい技術で、かつ大量のエネルギーが必要である。

軍事にも密接にからんでいるので、各国において重要な機密事項になっている。

公開が原則の日本の核だが、このウランの濃縮工場は公開されていない。

もっとも、日本の発電用濃縮ウランは、日本の工場だけでは各発電所に供給できるだけの量を生産できない。

そこで、ふうつはまずウラン鉱石を諸外国から買い付け、それをアメリカに送って濃縮してもらい、その濃縮ウランを購入している。

もともとウラン鉱石は日本では実質的にはとれない。(しかしなぜか、国の統計では「準国産エネルギー」となっている)。

2007年現在、日本のウラン濃縮工場(青森県六ヶ所村)の濃縮ウランの製造量は年間、100万kW級の軽水炉の燃料として、約5基分しかない。



現在、日本には17ほどの原子力発電所があり、50基以上の原子炉が稼動しているようです。


さて上述のように、原子力発電のエネルギーは、原子炉の中で燃料の(濃縮された)ウラン235に中性子を衝突させ、核分裂を起こしてエネルギーを発生させることで生まれるわけです。

では、ウラン235よりもその割合の多いウラン238(というよりも、96~97%がウラン238なわけですから、実際はほとんどがウラン238といってもいいわけですが)は、一体どうなるのでしょうか。


ウラン238では、衝突した中性子はほとんど核分裂を起こさずに吸収されてしまいます。

中性子を吸収したウラン238は、ウラン239になります。

このウラン239は、ベータ(β)線を放出しながらネプツニウム239、プルトニウム239へと変化していきます。

プルトニウム239になるまでの2つの過程を「β崩壊」と呼びます。

以上の過程は短い時間(ウラン239の半減期で23.5分、ネプツニウム239の半減期で2.35日)で進行するので、ふつうは、ウラン238が中性子を吸収してプルトニウム239になると説明されています。


ウランを燃やすとプルトニウムができるというわけです。

プルトニウムと聞いて、いいイメージはまったく湧かないのですがどういうものなのでしょうか(「恐怖のプルトニウム人間」というB級映画があった記憶があるのですが・・・すいません、調べたら「戦慄!プルトニウム人間」でした)。


プルトニウムは自然界には存在しない元素なのだそうです。

そしてやはり、危険性の高い物質のようでもあります。


プルトニウム239は核分裂の連鎖反応を起こす。

そして、その名前「地獄の神」(プルートー)のとおり大変な物質である。

まず強い放射能を持っていること、

化学的にも非常に毒性が強いこと、

原子爆弾の材料にもなること、という3つの問題がある。

プルトニウムはウランとは違う元素なので、化学的に分離・濃縮が可能である。

つまり、原子炉さえあればどの国、どの組織でもプルトニウム239を材料とした原爆ならば製造できてしまう。

※ 原爆

原爆(原子爆弾)は、ウラン235やプルトニウム239を、臨界量より少し小さいブロックに分けておき、火薬の力で一瞬にして圧縮させ、臨界量を超えさせて爆発させるというものである。

プルトニウムの生産は原子炉さえあればでき、濃縮も化学的に可能なので、プルトニウムを使った原爆は、技術的に難しいウラン235の濃縮が必要なウランを使った原爆より容易にできる。

実際、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国以外の国の原爆は、すべてプルトニウムを使っているといわれている。

ちなみに、日本に落とされた原爆は両方のタイプで、広島に落とされたもの(通称リトルボーイ)はウラン235を使ったもの、長崎に落とされたもの(通称ファットマン)はプルトニウム239を使ったものである。



話を少し戻しますが、濃縮ウランをつくるということは、残りの天然ウラン中のウラン235の濃度はさらに低くなるということになります(自然界に0・7%あるウラン235が濃縮のために抽出されたあとに残るウランは、ほとんどウラン235がない=ほとんどウラン238ということになります)。

この残りのウランのことを「劣化ウラン」(ウラン235の割合は0.25%程度)というそうです。

天然ウラン160トンからできる濃縮ウランは25トン、残りの135トンは劣化ウランとなります(全体の約15%が濃縮ウラン、約85%が劣化ウランという割合になります)。


つまり、原子力発電を稼動させることによって、ゴミともいえる放射性物質を2種類出してしまうというわけです。

ひとつは核兵器にもなり得るやっかいなプルトニウムであり、もうひとつは大量に出てしまうウラン238です。

これをどうにか有効利用できないかということで考え出されたものが、プルトニウムとウランを混ぜた「MOX燃料」というものを、通常の原子力発電所(軽水炉=サーマルリアクター)で利用する「プルサーマル」というものです。


プルサーマル.jpg


エネルギー資源が有効に使えるということで、盛んにいわれているもののようです(「核燃料サイクル事業計画」)。



原子力エネルギー関係の情報でよく耳にするキーワードが、今回ひととおり理解できたような気がするのですが、本題からは少しずれてしまいました。


放射線についていちばんに知りたいことは、なんといっても「それって安全なの?」ということです。


ゴジラ


次回は放射線の安全性についてです。





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Last updated  2007.09.15 11:44:28
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