大人のボブキャットの主な特徴
まずは大人のボブキャットの主な特徴をあげてみよう。個体差の大きいボブキャットは小さいオスは、6.4キログラム程度と、大きめな普通の猫とそれほど変わらない。だが、これまで捕獲された中で最も大きいボブキャットは 25キログラムに達し、クーガーや他の大型の猫科の動物とほぼ同じ大きさである。
ほとんどのボブキャットは毛皮に斑点があるが生息地によって色は異なる。なかには黄褐色のものもあり、マウンテン・ライオンと混同することもある。
しかし耳と尾を見れば、ボブキャットを他の動物と確実に区別できる。8週から10 週の月齢になるとすべてのボブキャットは、黒い尖った三角形の耳を持ち、その下に白い斑点を持つ。またほとんどのボブキャットの耳の一番尖った部分には黒い毛房がある。クーガーや普通の猫は25 ~ 31 センチメートルくらいの尾を持つが、ボブキャットの尾はかなり短く太いので区別がつけやすい。
ボブキャットの子ネコの特徴
ボブキャットの子ネコの特徴だが、これが実にイエネコの子猫に似ていて区別するのが難しい。生後4週間目未満のボブキャットの子ネコは明るい青い目を持ち、4週から5週間目までに緑またはハシバミ色に変わる。
白い斑点を持つ黒い尖った耳は分かりやすいが、ボブキャットの特徴である斑点のある毛皮をいつも持っているとは限らない。
その場合は頭と目の形を見よう。普通の猫は卵型の頭とアーモンド形の眼を持つが、ボブキャットは丸い目と丸みのある頭を持つ。
ボブキャットと普通の猫の交配は可能ではないらしい。しかし、ボブキャットをペットとする人もいる。ボブキャットは普通の猫に似通った性質を持つが、犬のようにつないで訓練する事も可能と言われている。ボブキャットをペットにする場合、ツメを抜くことと去勢が強く勧められると言う。そうすれば、飼い主がペットに殺されて食べられることはないだろう。
ボブキャットの子どもたち
https://www.youtube.com/watch?v=JHP60sKuClc&feature=player_embedded
BOBCAT KITTENS! "Play Time"
カリフォルニア州の国立公園では1996年よりボブキャットの生態調査を行っている。彼らは300 頭以上のボブキャットを捕らえ、鎮静剤を与えて発信器付き首輪を装着し、記録をつけ、分析のため血液や組織のサンプルを採取する。
ボブキャットの子ネコは発信器付き首輪をつけるのにまだ小さすぎるので、代わりに耳に小さな札を付けられる。
生物学者はボブキャットの子ネコの歯と頭囲、脚および尾の長さを測定、また簡単な診察をして血液や組織のサンプルを取り、巣に戻す。子ネコがGPS 付きの首輪を装着した母親と一緒にいる間は、子ネコたちを山に設置したカメラで識別することができる。
また研究者達は遠隔操作のカメラや糞を収集する調査法を行うことによってボブキャットのストレスやケガの可能性を最小限に抑えようとしている。研究されている300 頭のボブキャットのほとんどは、サウザンド・オークス、ウェストレイク・ビレッジ、アグーラ・ヒルズ地域で捕獲された。
この調査によってボブキャットは野生地域のみに生息し、そこに多いウサギ、ホリネズミ、リスおよびネズミのような動物を食物としていることが分かった。もしボブキャットが人間の居住地近くを通ったとしたら、それは別の野生地域への通り道だという事も分かった。
ボブキャットが人間の居住地の近くでネズミ類を食べると、ある問題が発生する。人間がネズミ駆除の為に使用した殺鼠剤を体内に取り込んでしまうため、病気に対する免疫機能が低下してしまうのだ。
2001 年にはボブキャットの間に疥癬の感染症が見つけられた。ここ10 年間で GPSを付けた30 匹のボブキャットが疥癬によって死んだことを確認したと言う。
一時期は個体数が70 % に減ってしまったが、保護活動のおかげで、ボブキャットの頭数は徐々にもとに戻りつつあるらしい。しかし研究者は引き続き、殺鼠剤と疥癬の相関関係を探り続けている。
https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=S4JQaVStoTs
Two Bobcats Having Heated Argument/Fight