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珍獣は闊歩する!

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2018年11月09日
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ラノベで異世界転生ものが流行っておりますが、超リアルに、中世ヨーロッパにタイムトラベルしたらどうなるのかを書いた有名な小説、ドゥームズデイ・ブックを読破しました。「ドゥームズディ・ブック」とは、ウィリアム1世が1086年に作らせた土地台帳であるとともに、「最後の審判の日」「運命の日」という本来の意味も含めているそうです。2054年と中世のイギリスの対比が面白いのと、キャラクターに魅力があります。

登場人物一覧
(2054年の人物)
・キブリン オックスフォードの女学生。歴史家。おとぎ話で憧れた中世に行ってミサを見たい。天才で、中期英語やラテン語を使いこなす。両手にレコーダーを埋め込んでおり、祈るポーズで音声を記録する。予防接種やT細胞強化薬を投与して、タイムマシンで中世に旅立つ。
・ダンワーシィ教授 指導教授。歴史家。キブリンを自分の娘のように思っている。60歳くらい?
・メアリ オックスフォードの女医。ダンワーシィとは親しい。65歳くらい?
・コリン メアリの姪の子供。金髪で長身の少年。ダンワーシィの監視役になる。小6くらい?
・ラティマー キブリンの指導教授。老人。70代後半くらい?
・ベイジンゲーム 学部長。休暇中に連絡が取れなくなる。釣りが趣味。
・ギルクリスト先生 学部長代理。中世の危険度ランクを10から6にさげ、キブリンの降下を主導した。老人。野望がある。タイムマシンやネットには詳しくないが上昇志向が強い。
・モントーヤ 女性の考古学者。中世の騎士の墓を発掘している。
・バードリ・チャウドゥーリー タイムマシン技師。男。キブリンの降下を手伝う。謎の病に倒れる。
・ミスターフィンチ 大学の事務職。備品を管理。マメな性格。
・ドクター・アーレンス 技師。タイムマシンに詳しい。大学が隔離されている影響で来られない。
・プハルスキー 見習い技師。
・アンドルーズ 技師。
・ウィリアム・ギャドスン イケメンの生徒。学校一モテモテ。看護学生などに顔が利く。
・ミセス・ギャドスン ウィリアムの母。モンスターペアレント。
・ミズ・テイラー 鳴鐘者。主張が激しい。

(中世の人物たち、スケンドゲート改め、失われたアシェンコート村)
・ローシュ神父 追いはぎのように見える大男。地元協会の司祭。ラテン語を一生懸命暗唱し、儀式を執り行う。
・ガーウィン キブリンを拾ってエリウィスに明け渡した。ギヨーム家に雇われている。イケメン。
・エリウィス ギヨーム家の妻。まだ10代のような容姿だが、子供が5人いる。
・ロズムンド ギヨーム家長女。12歳。黒髪で白雪姫のように美しい。
・アグネス ギヨーム家次女。5歳。お転婆。赤ずきんのような服装をしている。犬を飼っている。
・イメイン ギヨーム家のおばあちゃん。ローシュ神父に不満がある。
・メイスリ ギヨーム家の女中。正式な召使ではない。村の娘で子守りの担当だがすぐにさぼる。
・サー・ブロート 50代の130キロくらいのデブ。ロズムンドの許嫁になっている。コーシーに住んでいる。
・レィディ・イヴォルド サー・ブロートの姉。未婚で口うるさい。かなり太っている。
・ヒューバード神父 イメインのチャップレン(屋敷つき司祭)亡くなってしまった。
・レィディ・イヴォルドのチャップレン(屋敷つき司祭) イヴォルドの尊敬する牧師。ローシュ神父の服はこの人のお下がりらしい。

 中世イギリスのクリスマスのミサを見るために1320年、12月13日のスケンドゲートに降り立ったギブリン。追いはぎに襲われて一人になってしまった貴族の娘という設定で壊れた馬車とともに倒れていたものの、通りがかる人は誰もいなく、次第に体の具合が悪くなってしまった。意識がもうろうとする中、追いはぎに顔をのぞきこまれたような感覚があったが、気が付くとそこは小さな家のベッドの中だった。ギヨーム家のエリウィスに引き取られたキブリンは、おかゆや薬草を与えられ、回復していく。
 こめかみのインタープリタという機械(学習機能つき)で時代人ともしだいに会話ができるようになった。中世の実際は、キブリンにとって想像を絶する汚い世界だった。全員がノミ、シラミをもち、顔を洗うくらいしかしないし、人間関係もエリウィスとガーウィンの不倫関係やガーウィンとメイスリの関係など、騙しあい、裏切りが普通の世界だ。イメインは常にスケープゴートを探し、人の悪口ばかり。ロズムンドの結婚は、父親を安心させるための政略結婚で、親子より歳の離れたオッサンとむりやりくっつけている。キブリンは、熱病になったせいで落下地点を時代人に聞かなくてはならず、苦難を強いられる。決められた時間に、落下地点に戻らなければ2054年に帰れないのだった。
 2054年では、技師のバードリが原因不明のインフルエンザにかかり、大学を隔離することになった。クリスマスシーズンの中、大学は大混乱に。バードリは学校のダンスパーティに出席していたため、接触した人をダンワーシィやメアリがかき集め、隔離施設へ移しつつ、ウイルスの正体を特定しようとする。メアリが忙しくなったので、ダンワーシィがコリンを預かって、クリスマスプレゼントに中世ヨーロッパの本と石鹸型キャンディを買ってやる。コリンの母(メアリの姪)はシングルマザーで彼氏をとっかえひっかえ。コリンの子育てには全く興味がないのだった……。ダンワーシィとコリンの間に、友情が芽生える。発掘現場にいたモントーヤもバードリと同じ熱病を発症し、ウイルスの正体は中世の墓から復活したインフルエンザだということがわかった。鳥を経由して人にかかるようになったインフルエンザはしつこく、中世の人々に猛威を振るっていたのだ。キブリンがかかっていた熱病もそれであった。キブリンもバードリと同じく、モントーヤの発掘を手伝っていたのだった。ウイルスの同位体を作成し、すぐに薬が作られたが、回復したバードリから発せられた言葉は衝撃的なものだった。「キヴリンは1320年ではなく1348年にいる。」キヴリンを回収するため、ネットを開こうとするが、機械室に入るのをギルクリストに止められ、しかもギルクリストは装置の電源を切ってしまったらしい。それはキブリンの降下地点のデータが消えてしまい、回収できなくなったということ。ダンワーシィは抗議するが、熱病で倒れて意識を失ってしまう。
 クリスマスイブにキブリンの村に司教の使節がやってきた。事情はわからないが、もてなすことにして、クリスマスのミサをやってもらうことになる。ミサの前から豪勢に飲み食いして、断食をしない司教たちは、早口でミサを終わらせ、すぐに馬でどこかに行ってしまった。司教の書記を寝室に置き去りにして。翌朝様子を見ると司教の書記の様子がおかしい。意識がもうろうとしている。高熱を出している。黄疸を発見したキブリンは、気が狂いそうになる。ペストだ。1320年のはずなのに。おかしい。ローシュ神父に、1348年だということを教えてもらい、絶望するキブリン。それでも必死にペストについて皆に説明し、手当ての仕方を村人に教えていく。司教の使節は最初からペストに感染しており、最後の楽しみのために村にきて、危篤の書記を捨てたのだった。バースのほうは完全に壊滅状態であろう。彼ら宴の席でペチャクチャと村人に接触していたため、まずロズムンドが倒れた。線ペスト(黄疸ができるタイプ)だった。エリウィスに対抗意識を燃やしていた執事の妻もあっけなく感染し、執事一家は全員感染した。イメインは肺ペストで血を吐いて寝込んだ。アグネスは高熱で寝込んだ。エリウィスも寝込んだ。メイスリはポニーを盗んで村から逃げた。ガーウィンはバースに行ったまま戻らない。ギヨームもガーウィンも向こうで亡くなったのであろう。ロズムンドは危篤状態の中、サー・ブロートが死んでいないことを願っていた。父も夫もいないとなれば、エドワード3世が決めたアブナイ伯爵(妻を鎖に繋ぐのが趣味など)と強制的に結婚させられてしまうからなんだそうだ。ここでロズムンドの結婚話もペストの影響だったことを知る。執事は村人の人数分の墓穴を掘って、自分も墓穴に入って亡くなる。ギヨーム家の女たちも全員亡くなり、埋葬する。キブリンとローシュ神父が残され、2人でスコットランドに逃げようと提案するが、ローシュ神父は疲れはてていた。「その前に晩鐘を鳴らさなければ」意識がもうろうとするローシュはむせだし、とうとう血のついた痰を吐き出した。足の裏にはもう黒ずんだ黄疸が固くなっていた。黄疸をナイフでこそげ落とそうとするキブリンに、ローシュは告解を始める。私をおいて、天に帰ってくれと。あなたは天使だから。あなたが天に帰ったあと、私が死ぬ。そうすれば天でまた会える。降下点は三又路の先だと。困惑するキブリン。キブリンは自分を拾ってくれて助けてくれたローシュに恩返しがしたかった。ローシュを助けたくて泣いた。それをローシュは慰めるように言った。あなたのおかげで、神や人を疑わずにペストと戦うことができたと。あなたの見ているところで死ねるのは本望だと。
 ダンワーシィが目覚めると、かなりの人が回復していた。モントーヤやラティマー。しかしメアリとギルクリストは亡くなっていた。バードリと話してみると、フィックスのバックアップがあることがわかり、急いで1348年に向かうことにした。シェイクスピアの劇の衣装を着こみ、免疫の強化剤やワクチンを打って出発するところに、コリンが滑りこんで一緒にタイムスリップしてしまった。スケンドゲート村は死体の山で、4キロほど移動した先にキブリンのいる村があった。墓場で途方に暮れているキブリンを発見し、帰ろうとするが、亡くなったローシュ神父のために鐘を9回鳴らしてくれといわれ、ダンワーシィが頑張って鳴らし、キブリンと3人で2054年へ帰ることに成功した。

 いや~すごいですよ。1348年も2054年も。未来の大学内のメンバーでほとんど家族みたいになって生活しているのが良かった。本当にこうなっちゃいそう。血縁じゃなくて、能力、才能、目的で集まった集団でず~っと生活するの。コリンはキブリンを尊敬して、将来は歴史家になりたいとイキイキしたラストでした。いや、タイムスリップも中世もアブナイよ~!国は何の規制もしないんかい。同じ場所からじゃないと戻れないなんて怖すぎる。ローシュ神父せつない。中世でいい人はペストでみんな死んでしまって、メイスリみたいな怠惰でズルい奴が今のヨーロッパを作ったんだという文にはかなり納得しました。村で生き残ったのメイスリ一人とか!不平等すぎ!いや。いい人もいると信じているけどね。その後の絶対王政とかのことを言っているのよ。基本的に。
続編もあるらしいで~。面白そうだね~。中世がリアルすぎて、今の私の生活っていったいなんなんだろうって思えた。むしろ、現代のほうがよっぽど変な世界だなと思う。ネットとかテレビとか自動販売機とか電車とか。昔はなかったんだよ?時代の流れって本当にすごいよね。昔の人の頑張りで今があるんだものね。ペストって細菌感染だから、現代の抗生物質とか、衛生の徹底で防げるんだけど、でもそれが昔の人にとっては奇跡なんだよね。ありがたく思わなきゃいけないね。インフルエンザの予防接種も、受けたほうがいいんだろうなと思いました。あれは最先端の医学だものね。





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最終更新日  2018年11月22日 22時59分34秒
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