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カテゴリ:不動産
中古住宅と敷地の売買において、倒壊のおそれのある擁壁の存在、ブロック塀の所有権の帰属の不明、隣地への越境の可能性が隠れた瑕疵に該当するとし、売主の瑕疵担保責任が肯定され、不動産仲介業者の越境に関する説明義務違反による債務不履行責任が肯定された事例(東京地裁 平成25年1月31日判決)
「事案の概要」 Xらは、平成21年4月、東京都目黒区所在の本件土地と地上の本件建物をY1とY2から買い受けた。 Xらは、Y1とY2に対し、本件土地の本件擁壁に耐震性に欠ける瑕疵があり、また囲障である本件ブロック塀が隣地に越境している瑕疵があるとして、瑕疵担保責任に基づく損害賠償を求め、本件売買契約を仲介したY3に対し、本件ブロック塀の越境について説明義務違反があったとして、債務不履行に基づく損害賠償を求めた。 「判旨」 本判決は、本件擁壁は、南側隣地に傾斜し、耐震補強がなされておらず、倒壊する危険性があるから瑕疵が認められる、本件ブロック塀の所有権の帰属が不明であり、かつ、隣地に越境しているから瑕疵が認められると判断して、Y1とY2の瑕疵担保責任を認めた。 また、Y3は、売買の当時、Xらに測量図を交付したが、本件ブロック塀が北側隣地に越境している事実を認識していながら説明しなかったと判断して、Y3の債務不履行責任を認め、Xらの本訴請求を認容した。 判例時報2200号86頁 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.12.27 14:03:22
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