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自然は偉大なチャーチスト

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2013.02.22
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米国のストラテジー会社BCAのレポートの翻訳が完了。

 

要旨は以下の通り。

 

1)新興国(EM)の民間債務残高は膨らみ過ぎており、今後は企業収益が低迷、新興市場の株価は世界市場の平均を下回るだろう。このため新興国の株を売って、S&P500を買う戦略を提唱する、

2)最近の世界的な原材料・鉱山株の低迷は、中国における資本支出削減の前兆かもしれない、

 

3)インドネシアについては、通貨、債券、株の全てが弱気の判断である。

 

米国株を売って、上値余地がある新興市場株に乗り換えたいと思うかもしれない。だが、それは間違っている。このところ、新興国の民間セクターの借入残高増加ペースは落ちている。これに対し米国民間セクターの借入残高は拡大傾向にあり、新興国とは対照的である。

 

新興国の金融システムは効率的であるとは言い難い。

そうした国の銀行がリーマンショック後の僅か4年間で、12兆ドル(新興国GDPの90%→120%)もの貸出を実行している。次は公的セクターがお金を借りて経済成長をリードと思うかもしれないが、その前に銀行の内部管理体制を固める時間が必要であろう。

 

2010年以降、新興国の株価は、米国株のパフォーマンスを下回っている。これは新興国と中国との結びつきが強まることで、米国経済への依存度が低下してきたからだ。これから米国経済が回復しても、新興国の株価は米国株とは違った動きをするだろう。

 

同じことは、米国株が一本調子で上昇していた1994年~98年にもあった。

当時の新興国は今以上に米国経済に依存しており、米国株に連動して株価が上昇しても良かったはずである。だが実際には、当初は横ばいで、その後はアジア金融危機で暴落している。

 

新興国の株価がパッとしないのは、企業収益や株価バリュエーションも関係している。

ここ数年、新興国のROA、ROEとも米国株を下回っており、新興国の株価は米国株と比べて安くはない。これは新興国の労働コストが上昇しているのに対し、米国は低下しているからである。それにも拘わらず、アナリストは新興国企業の収益を年率13.3%と、米国(9.2%)より高い成長を見込んでいる。

 

新興国株は歴史的に原材料・鉱山株との連動性が高い。

最近は原材料・鉱山株がパッとしない反面、機械株のパフォーマンスは好調。

両業種とも中国経済の影響を受けるものの、よりウエイトが大きいのは原材料・鉱山株。

 

中国が世界全体の40~45%を消費しているからだ。その株価が低迷しているということは、

中国のインフラ投資が減少する兆候であろう。これに対し、機械株が上昇しているのは、米国経済拡大の恩恵を受けているから。

 

インドネシアの長期金利と為替(IDR)は2011年央まで連動していたが、1年半前からその相関が崩れている。長期金利は低下しているが、為替はIDR安が進んでいて、その乖離は次第に拡大している。同国経済が好調な理由は、政府が金融、財政面で景気刺激的な政策を続けてきたから。その結果、民間部門の貸出は前年比22%も増加して、財政収支は著しく悪化している。賃金・人件費が急増したことで、個人消費も劇的に増加している。だが、こんな過熱状態は長続きしそうにない。貿易収支が赤字に転落し、経常赤字はさらに拡大しているからだ。

こうした状況下では、政府の対策が後手に回ると為替が売られる。インドネシアはまさにそのパターンに陥っている。今はまだ為替の下落が金利に影響を与えていないが、外国人投資家が同国国債の1/3を保有している以上、時間の問題であろう。

 

投資ブームも長続きしそうにない。商品相場が下落方向にあるなか、鉱山開発関連の投資が主体だからだ、人件費の増加で企業収益が圧迫されるため、投資は先細りとなろう。

民間セクターの債務は2008年以降、3400億ドルに倍増。

これはGDPの41%で、まだ大したことはないが、増加ピッチが早過ぎることが問題。

民間セクターの債務残高は急速に悪化している。中央銀行が金融引き締めをしなければIDR安が進む。インドネシア企業の資材調達は米ドル建てなので、投資計画を見直さざるをえなくなるだろう。






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Last updated  2013.02.22 09:41:28
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