たぶん、塾開いて以来初の状況
まだこれから公立高校の入試が始まるところがあるが、東京ではとうに終わり、二次募集の時期に入っている。今年の二次募集の募集状況は、多分自分が塾開いて以来約15年、初めてのことかもしれない。記憶にない。それは、募集数の多さ。都立高校の場合、あらかじめ分割後期募集と言って、最初から二次募集の枠を作っている。そして、ここ10年位都立高人気が高く、実質的に二次募集≓分割後期募集となり、いわゆる欠員募集としての二次募集がほとんど出てなかった。(島嶼部は除く)もしあっても数名程度で、そういう所は人気が殺到して高倍率。他も軒並み1倍は確実に超えている。したがって、一般的に受験者は、私立併願を決めた上で都立に挑戦するパターンが多い。と言うことは、もし都立がダメだったら、併願の私立にそのまま入ることになり、二次募集に進む生徒は元々少なく、さらに近年減少傾向だった。現に今年も1,000人足らず(全日制)。一次試験の不合格者が、12,000人くらいなので、ごく少数。(ちなみに、今年の全日制の受験者は42,719人に対し,合格者数は31,006人。緩和傾向だが、約3.5人に1人が涙をのんでいる実情)そこへ来て募集数が空前の規模(自分の記憶の中で)塾のある学区では、大田桜台や大森から募集数が一クラス位出て、少ない応募数を取り合うことに。当然その余波は大きく、分割後期の常連である、蒲田や八潮が軒並み募集数割れ。唯一気を吐いているのが田園調布だけという実情。三次募集も出るのか?という勢い。結果、旧第一学区の場合、中堅より下の学校を受けた生徒は、今年の都立受験は事実上全入に近い、無風に近い状態だった。これはひとえに、私立高校進学者への助成金が手厚くなった影響が大。大森や八潮、大崎あたりを受ける生徒の併願先の私立に、積極的に流れていったと言うことなのだろう。おそらく、来年はこういうことにならないように、都立高校の定員は調整してくると思われる。今年は私立高が活況を呈しているが、大学受験のように、補助金の調整が入ってくるのかもしれない。となると、また流れ方が変わるのかもしれないが、いずれにせよこんなことは多分来年はないはず。今年に限って言えば、最後まで諦めずに、二次募集まで粘った生徒は、その甲斐があったと言うこと。まあ、おそらく最初で最後に近い状況だと思う。ただ今後も都立受験は、決して簡単ではなく、上位校ほどよりその傾向が出やすいことに変わりはない。やはり内申点の影響は大きいので、早い段階から準備をしておいた方が良いと言うこと。平成30年3月8日(木)大田区松栄塾