もっと緑響くレストラン２

世の中の仕事人には色んなプロがいますが、それぞれみんな素晴らしいとは思いますが、
どれほどの知識を持っているんだろうと不思議に思うほどのプロもいるのですね。

例えば、警察の鑑識の科学分析をする方。事件現場の色んな物を分析されるが、
電子顕微鏡で繊維等を分析するとする。画像を見てそれが何の繊維か？繊維も
その状態によって様々な様相を呈します。製造直後や製品になった直後、それを
使用した状態の物、切断、断裂、破壊による断面図、またそれが自然によるものや、
故意や事故で状態が変わる物。そんな繊維が世の中には沢山ある。これを判断するには
前もって、それを知っていなければ認知できない。ではそれを知る為に前もって
資料を見たり、資料が無ければ自分で作ったり。こんな事が繊維以外に色んな物質で
同じ事を検証するには、それだけの資料と学習が必要になる。学習をするといった、
実績を作るだけでも、気が遠くなるほどの労力が要るのに、それを覚えてないと
実際に使えない。頭の中の構造がどうなってるの？と思ってしまう。
例えば水死体。肺の中の水を調べる。死因の特定や場所の特定に必要な訳だけど、
水の中にどんな微生物が居るのか？またそれに該当する場所を探す為に色んな水を
採取して、調べる。どれだけの微生物を知らなければならないの？
白骨した遺骨を調べる時、骨や歯の硬組織に含まれる成分を調べて、人物を特定したり
する。例えば、ストロンチウム９０という放射性物質を体の硬組織の歯に含まれて
いたとする。人間の歯のエナメル質などは歯牙として成長すると無機質の部分に
放射性物質はどんなに放射能を浴びても取り込まれない。唯一ストロンチウム９０を
とり込む可能性があるのは、歯牙が出来始める状態。まだ萌出していなく、歯胚の
状態の時に放射能を浴びると、とり込まれ、消える事が無い。ならば特殊な実験場に
居た経歴が無い場合で普通の生活で放射能を浴びる可能性が最近であったのは、
事故のあったロシアのチェルノブイリ原子力発電所。ここを中心にヨーロッパには
放射能が広がったのは記憶に新しい。そのヨーロッパの何処かで生まれていた人で
ある可能性があるわけです。ストロンチウム９０を体に取りこむには、それぐらいしか無い。
この事に気付くのに、どれほどの知識を有していないとダメでしょうか？
人体の硬組織の成り立ちや特徴を知らなければならない。放射能やそれによる
人体への影響や自然界における状態を知らなければならない。世界情勢や歴史も
知らなければならない。人の生活環境やその人物の背景も心理的にも客観的にも
理解できなければならない。一つの学校を出ただけでは、到底身に付かない事ばかり。
その他、色んな話を聞きましたが、説明されて理解は出来るけど、何も無い状態から
そこまでの発想をする事が凄いと思う。まさしくプロ。

身近な所で、八百屋さんが野菜を売ってるだけなのと、その野菜をどう調理すれば
美味しいのかをレシピとして教えられるほど、勉強、研究しているのでは、
お客さんの満足度が違ってくる。人様からお金を頂く時点でその仕事はプロの仕事。
でもその仕事に大きな差があるのも現実。でもその差が消費者に伝わらないのもあれば、
伝わるのもある。伝われば歴然と差が出来るけど、ダメな仕事人がそこそこ繁盛するのは
その差が浮彫りになっていないという現実があるから。見えないから、努力しない人も
いるし、見えないけど、努力する人も居る。真実を目にしたいと思う人は沢山居る。
そこでメディアが役に立つはずなのに、そのプロデューサーや取材記者が
勉強不足で、間違ったり、偏ったりした報道を流したりする。これにより迷惑する
正しい人も多く居る。世の中捻じ曲がり過ぎてると思います。