カテゴリ:日本史
クロニクル 日本海海戦 日本海軍連合艦隊司令官の東郷平八郎が、「皇国の興廃この一戦にあり、各員一層奮励努力せよ」と演説をしたことで知られる、日本海海戦はこうして始まりました。 この時午後1時55分と記されています。 対馬沖に現れるまで、約7ヶ月を要した大遠征であり、船員も当然疲れ切っています。従って、この海戦は、ウラジオストーク到着以前に日本の連合艦隊が、バルチック艦隊を発見・捕捉することが出来るか否かに勝敗の鍵があったと言って、言い過ぎではないのです。 現在のように高性能レーダーが完備しているわけもなく、せいぜい望遠鏡で視認する程度の監視ですから、仮に日本海を通ったとしても、必ずしも発見出来るとは限らないのです。それが海という世界です。 まして、太平洋を迂回するルートもまた残っていたのです。東郷司令官の判断は、乗組員の疲れ、燃料事情などを総合的に判断する時、敵艦隊が太平洋へ迂回するルートを採るとは考え難い。日本海ルート1本に絞るということだったのです。 107年前のこの日が、日本晴れだったことも幸いでした。雨天・濃霧といった気象条件であったら、果して見つけることができたかというと、これまた首を捻らざるをえなくなります。 翌日午前5時過ぎまでの戦闘を逃げ延び、ウラジオストーック港に錨を下ろした敵艦は、バルチック艦隊全38艘中、僅かに3艘に過ぎなかったのですから、まさに圧勝でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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