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テーマ:最近観た映画。(38852)
カテゴリ:シネマ感想:あ行
※古い映画なので、ネタバレ全開です。 変な映画である。とーっても変な映画である・・・。巨匠スタンリー・キューブリックの遺作にしてトム・クルーズとニコール・キッドマン元夫婦共演作品ということを念頭においても、とってもとっても変な映画なのだ。 そしてそのまま急患の電話がかかってきて、夜の街を徘徊するトムちん。ここからガラッと映画のテイストも変わる感じです。夜のニューヨークが美しくも怪しげでゾクゾクします(後で知ったのですが、ニューヨークを思わせる撮影はすべてロンドンで行われたそう!キューブリック監督は飛行機嫌いなんだそうです。いろんな意味で巨匠っぽいエピソードだなあ・・・)。患者の家で、「ふたりは最高!ダーマアンドグレッグ」のグレッグが登場してなんか得した気分。グレッグみたいなメンズ、かなり理想なんです。 旧友の働くバーで秘密の仮面パーティーがあることを知ったトムちんは、貸衣装屋でタキシードを借りて大胆にも乗り込みます。東欧系の貸衣装屋オーナーはレイド・ゼルベッジア。ミッションインポッシブル2にも博士役で出ていました。あと、「プラハ・デュエット」というラブロマンス映画にチェコ人役で出ているんですよ~。相手役はジーナ・ガーションでした。プラハの魅力満載の映画なので、興味のある方はチェックして見て下さい・・・。 そして、ヨーロッパ風の大きなお屋敷に到着。「フィデリオ」というパスワードをクリアし中に入るトムちん。そこでは全員仮面着用で、女たちは仮面とTバックのみの恰好、司祭らしき男が香炉を振り回し呪文を唱えている・・・という激ヤバな儀式が繰り広げられておりました。部外者だとバレそうになるも、ある女性に助けられ脱出するトムちん。この女性は前半部分のダンスパーティーで助けた女性なんでしょうね、やはり。 仮面パーティーを脱出しても、とってもゲイなホテルのフロント係り(アラン・カミング)に色目を使われたり、昨夜怒られていたリーリー・ソビエスキーが父親公認で売春してたりして、不思議な世界は続いています。そんなキューブリック的不思議世界で、ひたすら翻弄されるハリウッドスター・トムちんを眺めるのもまたオツな味わい。「えっ?・・・なんだろうコレ」「何かが変だなあ~」と右往左往する世紀のイケメン、トムちんをまるで神視点から観察する、ちょっぴり悪趣味なテイストなんです。 そして、やっと家に帰ってくるトムちん。嫁のニコール・キッドマンが、なくしたと思っていた仮面の横で眠っているのを発見し、「ごめん、すべて話すよ」と全落ちするトムちん。翌朝、娘のクリスマスの買い物のために無理やり外出する夫婦。浮ついたクリスマス商戦の中、重~い雰囲気を肩に乗せて、おもちゃ売り場をうろつく二人。「・・・僕たち、これからどうしようか」「たぶん・・・これだけは言えるわ」「なんだい?」「私たち、ファックすべきよ」(会話うろ覚えだけど、こんな感じ)そして映画終了。 ね、変な映画でしょう?!最初見たときの感想は、「・・・なんだこれ?浅っ!」と思ったものですが、10年経って「・・・・そんなものかもなあああ」という感想に変わりました。そして離婚してしまった二人が出た映画ということも相まって、経年とともに何とも言えぬ味わいの映画に熟成したような気もします。5年、10年とかのスパンで定期的に鑑賞して、感想がどのように変化するのを記録すると面白いのではないかと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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