スカウトメールの甘い罠
スカウトに関する本たち。やはり野球関係多し。一般人がスカウトなどと夢見るのは大それたことなのか・・・。前回:『ハローワークデビュー』を読むいくつかの転職サイトに会員登録し、渾身の力を振り絞ってレジュメと自己PRをアップロードしたあとで自分のメールボックスを開けてみるとそこには見知らぬアドレスからの新着メールが。「来ちゃったわね」といささか面倒くささを装って(誰も見てないんだけど)開けてみた。こういうスカウトメールって人材紹介会社からのものが多いのだけれどもそれは直接企業からのオファーだった。「あなたの経験を是非当社で活かして頂きたく・・・」と言っている。でもちょっと待って。今までだって色々な会社に応募したけど、どこも明らかに定員よりも応募者のほうが多い状態だった。ふるいをかけるために筆記試験があるところだって少なくない。なのにこの会社は自ら来てくれと言っている。人が集まらないのには理由があるに違いない・・・と警戒し、そのスカウトメールをしばらく放置した。一週間後、たて続けに抱えていた案件が消滅し暇になった私はスカウトをくれた企業のことを思い出した。「せっかく向こうから来てくれと言っているんだから、だめもとで行ってみるか」という気になったのである。担当者に返メールをしたらすぐに面談に来てくれということになり私は都内某所にある事務所に向かった。(その会社は技術者の客先派遣、出向をしているよくあるIT系中小企業)会社に着くとパンツスーツの不細工な受付嬢がパーテーションでくぎられた会議スペースに案内してくれた。「こちらへどうぞ」しかも下座にある椅子を指定された。この時点で嫌な予感指数30パーセント。受付嬢が不細工(あるいは愛想がない)企業は微妙な会社が多いからだ。しばらく待たされたあとで担当者の男性が現れた。何か書類を持っているが声が小さくて聞き取れない(しかも名乗らない!)。どうやら書類に何か書き込めと言っているのだとわかった。見てみると職務経歴や使えるアプリケーションなどを細々と書き込む書類。何のために履歴書と職務経歴書を持ってきたんだー!!要領悪いなあ。と思いながら書き込んだ。それらの項目で印象に残っているものは以下のとおり。・血液型(Rh +,-)・賞罰・病歴・前の(今の)会社での有給消化率、手当て、給与・結婚、子供(出産)、引越しの予定・企業人としてまたは入社にあたっての心構え・個人的な悩みのあり・なし・社会性のあり・なし・今まで経験した特筆すべきプレッシャーとどのようにそれを収めたか。私はだんだん嫌な予感が確信に変わっていくのを感じた。次回『スカウトメールの甘い罠2』を読む