ずっと気になっていた映画です。坂井真紀はいくつになっても可愛いなあ・・・。坂井真紀演じるノン子は、36歳の出戻り娘で実家住まい。タイトルに「家事手伝い」とありますが、家事はまったく手伝わずニート生活を送っているダメ人間です。
と にかく家庭内での態度が悪い。お母さんのことを無視したり、帰ってきたときには、大きな音で階段を駆け上って自室に閉じこもったり。ヘビースモーカーで可 愛げがない。しかし、洋服はそれに反してナチュラルなコットンのブラウスだったり、リネンのチェックストールを巻いていたりして、ほっこりテイストなノン 子。
そんなノン子を見ていると、私の妹を思い出します。血中ヤンキー度が高い人ほど「ほっこり」だとか可愛いもの に惹かれるという法則はやはり正しいのかもしれません(ちなみに妹は、くわえ煙草をしながらパステルカラーの毛糸で編み物をしていました。可愛いんだか可愛くないんだか)
ノ ン子の実家は神社をしているのですが、(お父さんは斉木しげる。小学校のころ日曜朝にやっていた魔法少女ドラマのお父さん役は、いつも斉木しげるさんでし た。懐かしい)神社でやるお祭りの屋台に出店したいという若者(星野源)がやって来ます。ぽっと出の業者は許可されず、断られてしまうのですが、なぜかそ のままノン子の家に居候をすることに。
そんなとき、ノン子の元夫(鶴見辰吾)がノン子に連絡をしてきます。実はノン子、東京で売れないタレントをやっていて、元夫はマネージャーだったのです。「東 京で、もう一花咲かせないか」と言う元夫にノン子の気持ちは揺れますが・・・。
この作品はR-15指定なんで、坂井真紀×前述のメンズ二 人による濡れ場があるのですが、うう~ん、すごい。坂井真紀の女優魂に脱帽です。モニカ・ベルッチ並みの脱ぎっぷりの良さ+エマニュエル・べアール並みの リアルなセックスシーン(どちらもフランスで活躍する女優さんですが・・・)。
でも欧米チックなベッドシーンでは全然なくって、日本っぽいんです。シチュエーションとか身体とか。一番すごいと思ったのは、ノン子の乳首がちゃんと立っていたこと。これを見て、すごい役者魂だなああ~と思ったのであります。ダメ人間同士が、傷をなめ合うようなラブシーンは見ていてなんとも切ないんです。
普通 にノン子が恋愛をして、ちょっと元気を出す終わり方なのかな~と思いきや、前半でお父さんの斉木しげるが使っていたチェーンソーが伏線となり、13日の金 曜日的なマッド展開に・・・。うわわわわ、と思いつつも星野源さんの熱演に引き込まれ、これから二人はどうなるの?と思いつつ、エンド・・・。最後はひよこだった雄鶏を捕まえるところで終わるので、ハッピーエンドなのかな。うーん、すごい映画だったな。既にDVDですが、これ宇田丸さんのシネマハスラーで取り上げて欲しいかもと思いました。
DVDの特典で舞台挨拶が入っていましたが、監督さんと出演者の雰囲気がすごく良くって、いい感じの現場だったんだろうなあという感じが伝わってきました。鶴見辰吾さんって結構面白い人なん ですね(打ち上げのカラオケで1曲目が「ラ・バンバ」だったことを坂井真紀さんに暴露されていました)。